みなさんこんにちは
先日、当店スタッフ3名で
剱岳北方稜線『大窓』に行ってきました。
(2024.4/25~4/26)
【今回のメンバー】
○頼れるアルパインクライマー:山根木
○剱岳事情にやたらと詳しい:加藤
○なんでも担ぐ体力お化け:山野本
この3人だとどこへでも行けちゃいそうですが、過信は禁物です
慎重にルートを見極めながら、安全第一で山行に臨んでまいりました
【剱岳山域の『窓』について】
ここ剱岳の山域では、ピークとピークの間の大きく切れ込んだ地形(コル)のことを
▶︎大窓、小窓、三ノ窓のように『窓』と呼びます。
他の山域では、「キレット」や「峠」、「乗越」などと表現したりもしますが、
窓という独特な表現を使用しているのはここだけです
富山平野から剱岳を眺めた時もよく見える場所で
「あそこか」と思われる方も少なくないのでは
大窓までは馬場島から白萩川沿いを上り、『中仙人谷』という谷を登ります
壁のような雪渓を登り切った場所が大窓です
今回は、池ノ平山までの縦走を計画していましたが
天候、雪の着き方や先のルート状況など不確定要素が多く
安全面を最大限考慮して大窓でテントを張り1泊して
翌日同ルートを下山いたしました。
テントを張ってからは
地元で採れた山菜やスーパーで調達した具材を苦労して担ぎ上げて
『天ぷらパーティー』をしました
\\ 名付けて居酒屋『大窓』 //
ロケーションが最高すぎるプレミアムな空間です
意外と「チーズかまぼこ」の天ぷらが好評で
頑張って担いできた甲斐がありました
富山平野と後立山連峰を望む特等席で食べる山メシは、
本当に最高でした
【ルート状況】
白萩川は雪が繋がっておらず、渡渉が必要となります。
流れも強く危険が伴うので、今回は高巻きルートを取りました。
中仙人谷まではところどころ雪が切れており、デブリや落石もあります。
慎重なルートファインディングが必要です。
登降時にも落石が起きるなど、ヒヤリとする場面もありました。
真新しく大きく崩れている場所などもありましたので注意が必要です。
また天候は暑いぐらいで、一日でも雪解けの程度が激しいところもありました。
ルート状況は刻一刻と変化いたしますので、あくまでも参考としてください。
※この時期の剱岳山域指定地域における山行は、県条例に基づく届出が必要となりますのでご注意ください。
本山行につきましても、県条例に基づいた届出を実施しております。
【使用ギア】
●テント
アライテント:エアライズ2
大人が2人、広々と寝られます。
設営も簡単で使い勝手が良いです。
そして日本の山岳環境に合わせて作られた堅牢さも
バリエーション山行では重宝します。
●ヘルメット
グリベル:ステルス
215gと軽量で、日本人の頭部形状にフィットしやすい構造で被りやすいです。
残雪期登山、特に転滑落や落石の危険性がある山域ではヘルメットは必須です。
ペツル:シロッコ
170gと驚きの軽さながら、衝撃吸収性に優れたモデル。
後頭部を広くカバーする形状でフィット感も抜群です。