芳ヶ平
3月13日(日)登山の日インスタライブで使用したテキストは▶こちら
おすすめの山
今月は古典的スキーツアーコースである志賀万座ルートを紹介しましょう。
このコースは映画「私をスキーに連れてって」の舞台となり、一躍有名となりました。今でもユーミンの曲とスキーシーンを思い浮かべる方も多いでしょう。ルートは終始森林限界以上を進み、眺めは抜群です。
芳ヶ平を望む
滑りを楽しみたい方は芳ヶ平方面に滑り込みながら目指すと良いでしょう。芳ヶ平には名車「スカイラインの命名の地 芳ヶ平 桜木眞一郎」の命名プレートを置いてあるロッジがあり、宿泊することも出来ます。
今年、「志賀万座ルート」を滑ってみませんか。
スカイラインの命名の地 芳ヶ平 桜木眞一郎の命名プレート
おすすめのコース
横手山山頂-渋峠-山田峠避難小屋-万座温泉
【コースの特徴】
志賀高原横手山スキー場の最高点がスタート地点なので、いきなり滑り出します。ほどなくして日本国道最高地点の標識に出会う頃、彼方に草津白根とその向こうにある万座温泉に向かって夕暮れに滑っていく感動のシーンを撮影した尾根が望めます。東面の良いバーンなので、私スキの主人公矢野を気取って一本滑り込むのも良いでしょう。ルートは広い尾根上を単調に進みます。この辺りは風が強く、雪が固く締まったうねり状の雪面で、シールで歩くのも苦労させられます。視界が効かないときは志賀草津道路の標識が頼りになるでしょう。山田峠を過ぎ白根山の西側斜面から、西に尾根上を進むと万座温泉のスキー場が見えてきます。今は休止されているスキー場に滑り込めば、万座温泉到着です。
日本国道最高地点の標識
アバランチギア・ツエルト・コンロ類・食糧、水・GPS
バッカントリースキーの楽しみ
春、山の雪も落ち着き、雪をまとった山々をスキーで縦横に駆け巡る楽しみは何者にも代えがたい魅力があります。読図力を駆使してオリジナルなラインを創造するもよし、クラシックなツアーコースをたどるもよし、様々に雪の山を楽しんで欲しいと思います。
バッカントリースキーの用具選び
センター幅が100mm前後でパウダーにも対応と同時に軽量でロングツアーにも対応するスキー板がこの時期には快適です。ビンデイングは当然軽く歩きやすいテックビンディングが定番ですが、スキーブーツも歩行性、滑走性、軽さを高次元でバランスさせた、軽量ツーリングブーツで足元軽く軽快に行きましょう。
スキーシールはシールワックスを用意し、シールが濡れて、雪団子になるのを防ぎましょう。スキーポールはハイクアップに備えて2段式の調節とロックが確実なタイプを選び、ザックはゴーグル、アバランチギアに加えて、ハイクアップ時のウエアの収納もあるのでミディアムサイズのザックを選びましょう。また、雪質がどんどん変化する春のスキーツーリングでは滑走ワックスとプラのスクレイバーは必需品です。
バックカントリースキーのウエアリング
バックカントリーのハイクアップ時は運動量が多いので、汗をかきやすい状況に加え、外気温が低く汗冷えを起こしやすい状況です。唯一の解決策はアンダーウエアの下に疎水性が高く水分をすぐに逃がすドライレイヤーを着用することです。上に重ねるアンダーウエアも速乾性・通気性の高いものにしましょう。さらに防風性のある薄手のソフトシェルを重ねると冷たい風や木々からの落雪の濡れに対応できます。いずれにしても、歩き始めは少し肌寒いぐらいでスタートするのがコツです。当然、森林限界以上の行動と滑走時は透湿性に優れた防水ジャケットを着用するのはお約束ですね
春のスキーツーリングの楽しみ
厳冬期に比べ、春のツーリングは陽光もあり、気持ちよく楽しめます。そんな楽しみを盛り上げてくれるのはランチタイムとコーヒーブレイクではないでしょうか。ぜひ、軽量タイプのガスコンロ・コッフェルを用意して、山頂カフェを楽しんでください。何を食べるかは、みなさんの工夫次第ですが定番はラーメンでしょうか。中には一人鍋を用意する猛者もいるようです。こんな時の一工夫は熱いお湯をサーモスに詰めて持っていくことです。お湯を沸かす時間を短縮できて、いざとなれば低体温症対策の湯たんぽ作りにも役立ちます。
バックカントリースキーに必需品となる装備
ぜひ、春のきざしを感じて、楽しく雪山を楽しんでいただけたら幸いです。
「春の陽光のもと、元気にバックカントリースキー!」
健康と感動をサポートする石井スポーツスタッフから皆様への提案です。