鋸岳のギザギザ登降を存分に楽しんできました!

こんにちは 原宿店バヤシです
先週8日深夜から10日まで南アルプス鋸岳へ行ってきました!

今回鋸岳へは日向山経由で八丁尾根からアプローチしました。
8日23:10に矢立岩駐車場からスタート!

日付が変わって9日00:00日向山(1659.6m)へ到着!
風化した花崗岩による砂地が露出した山頂で、しばし夜景と星空を楽しみました。

02:00に鞍掛山分岐の駒岩(2029m)に到着。
ちょうど良い間隔の立木を見つけてツェルトを設営。風が強いので入口の向きに気を付けて設営しないとエライ目に合います。サイドリフターはペグの代わりにストックで固定。内部はSOLスポーツユーティリィティブランケットを広げて隙間風をしっかり防ぎます。

使用したツェルトはアライのスーパーライトツェルト2。2~3人用の大型ツェルトで重さはたったの380で快適な広い内部空間が得られます。
マットは超軽量・コンパクトながら暖かく寝心地も最高のサーマレストネオエアーXライトを使用。クッション性も抜群でもう他のマットは使えません!
シュラフの代わりにSOLエスケイプビィビィを使用。防水透湿性がありながら内部にアルミ加工されており、体温を反射して保温力を高めた優れもの。夏場ならこれ単体でも寝られますが、さすがに今回は―3℃と冷え込んだので外側に保温のためにSOLエマージェンシーブランケットを巻いて就寝。

05:00起床。外側に巻いたサバイバルシートの内側は汗でびっしり結露していましたが、エスケイプビィビィの内側は全然濡れておらず優れた透湿性に毎度のことながら驚きます。
大岩山(2319.3m)には07:45に到着。ここからが地図に記載されていないルートになります。

八丁尾根は地形図や登山地図には記載されていませんが、ロープ必須の難ルートも最近整備されハシゴや鎖が整備されました。

大岩山を過ぎると200m一気に下降する難所が現れます。鎖が整備されていますが足場が悪いので慎重に下ります。
ここのルートは黒戸尾根甲斐駒経由の周回コースでトレラン大会を行う構想があり整備されたのですが、あまりにも過酷なコース過ぎて大会自体はいまだ実現していません・・・

八丁尾根から見た鋸岳。左の第2高点から右の第1高点までギザギザしているのがくっきり見えます。

11:15烏帽子岳(2594m)到着。甲斐駒、千丈、八ヶ岳、360度の展望を独り占め!
というか翌日北沢峠まで誰にも出会いませんでした^_^;

三ツ頭を経て中川乗越の鞍部の先に第2高点が聳え立ちます。
ルートは真ん中のガレた沢を直登します。鋸岳は岩が脆く、足場も不安定で事故が多発している場所でもあります。
落石を起こさないように慎重に登ります。

13:40第2高点(2675m)到着。
ここまでは風が強く、とても寒かったものも好天でした。
この後、東側からガスが出てきてあっという間に視界が無くなってしまいました・・・

第2高点から濃霧でルートファインディングに時間を取られましたが、ようやく鋸岳名物の「鹿ノ窓」が見えました!
写真真ん中の鞍部に空いた穴が鹿ノ窓です。崩落が激しく脆い岩に気をつけながらルンゼを直登します。

ぽっかり空いた鹿ノ窓についに到達!穴からガスがすごい勢いで上がってきます
ここを潜った後も難所が続きます・・・

濃霧で視界がまったく無かったのですが、徐々にガスが流れて第1高点の前に立ちはだかる小ギャップが姿を現しました。
険しい岩場を約15m下降し、8m登りかえすといよいよ第1高点です。

17:00ようやく第1高点鋸岳山頂(2685m)に到着。
撤収しようとするとガスが流れてきて、千丈岳と甲斐駒のピークが姿を現してくれました。
角兵衛沢の頭へナイフリッジを慎重に下ります。

21:40角兵衛沢の足場の悪いガレ場を一気に下り、角兵衛沢の出合の戸台川河畔にツェルトを張ってようやく長い一日が終了しました。
通常なら暗くなった時点でビバークを決意すべきところですが、夜間行動はお手の物なので無事に下山することが出来ました。
翌10日は、北沢峠へ登り返して「木漏れ日山荘」で贅沢ランチを堪能。甲府市内の「トータス温泉」で今回の旅の汗を流しました(^○^)
久しぶりの南アルプスを満喫した原宿店☆バヤシでした