2018年4月10日(火)
神奈川県の山『檜洞丸(ひのきぼらまる、標高:1,601M)』に登ってきましたのでレポートします!
檜洞丸は、丹沢山地の中で西丹沢に位置する標高1,601Mの山です。
丹沢山地というと「大山」や「塔ノ岳」などの、東丹沢の山がメジャーですが、
西丹沢の山は、それらとはまた違った魅力があります。
≪現在の檜洞丸の名称は、山頂南東面から南流して玄倉川に流入する檜洞(ひのきぼら)という沢に由来するものである。なお、洞(ぼら)は沢と同じ意味である。≫(Wikipediaより引用)
↑このような由来らしいです。登山をしない人が聞いたら、山の名前だとは思わないでしょうね・・・・・・・・・。
◆ルート◆
西丹沢ビジターセンター ⇒ゴ ーラ沢出合(ツツジ新道) ⇒ 檜洞丸 ⇒ 犬越路 ⇒ 用木沢出合 ⇒ 西丹沢ビジターセンター
西丹沢ビジターセンターからツツジ新道を登って檜洞丸へ、下りは犬越路経由で用木沢出合に出る周遊コースです。
コースタイムは、山と高原地図(私物の2014年版)ですと6時間40分と出ていました。
※注意※
今回のルートとは直接関係はありませんが、
玄倉林道で崩落が発生していて、ユーシン渓谷(ユーシンブルー)への道は完全通行止めのようです。
( http://www.pref.kanagawa.jp/docs/m2g/cnt/f417344/kurokurarindoh_closed.html )
このため、玄倉からの檜洞丸登頂はできませんので、ご注意ください。
↓スタート地点の西丹沢ビジターセンターです。
駐車スペースは10台ほどですが、手前の道路の路肩スペースにも多少は駐車可能なようですね。
車は早い時間で直ぐに一杯になりました。バスでも来れますので、時期によってはそちらの検討も必要かと思います。
写真赤丸で囲ったところに登山ポストがあります。施設内では最新情報も掲示されていました。
ツツジ新道は山頂までトイレはありませんので、必ず済ませておきましょう。
ビジターセンターへのアクセスですが、
車ですと、東名高速道路の大井松田ICで降りて、下道を35分くらいです。
丹沢湖より奥の道は、車一台分の幅しかない所も途切れ途切れあるので、対向車には十分注意してください。
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スタート地点の「西丹沢ビジターセンター」ですが、以前は「西丹沢自然教室」という名称でした。
地図やナビのデータが古い場合、西丹沢自然教室で表記されている時があります。
西丹沢自然教室=西丹沢ビジターセンターです。
最初は、ビジターセンター横の舗装路を北上していきます。
この日は最高18℃/最低3℃(丹沢湖)と、やや低めの予報。
毎度のごとく朝早くスタートしたのですが、朝の気温は7℃くらいでやや肌寒かったです。
進んでいくと道路沿いに、ツツジ新道への標識があります。
ここから登山道に入っていきます。
「熊出没注意」の看板がありました。もちろん熊鈴は用意してますよ。
ちなみに、逆回り(犬越路経由で登り⇒ツツジ新道を下る)の場合は、用木沢出合まで舗装路を更に北上していきます。
スタート直後が↓こんな感じなので、ちょっと身構えてしまいましたが、
直ぐに歩きやすい登山道に変わります。
なんとなく熊出そうな雰囲気で、ちょっとビビる私。
道中は、ヤマザクラが咲いていました。
さいたま市ではすっかり散ってしまった桜ですが、種類は違えど再び見れるとは。
ゴーラ沢出合までは歩きやすい登山道が続き、緩やかに登っていきます。
沢沿いなので、沢の音が心地よいです。
道中ではミツマタの群生と出会いました。
なだらかな道を歩いていくと河原にぶつかります。そこが「ゴーラ沢出合」です。
沢を横断して対岸へ渉る必要があります。
木の丸太がかかってたのでその上を渡りました。増水時は渉るの難しそうです。
対岸の奥へ進むと、いよいよ本格的な登りがスタートします。
階段の入り口のところに看板がありますが・・・・・・・・・
地図を持ってこなかった人に質問です。 道に迷ったらどうしますか?
左側には、計画、装備、体調は万全ですか? と書かれています。
どんな山でも油断せずに、きとんと準備と計画を練ることが大事ですね!
※赤線は編集で後から加えてあります。
登り始めるて直ぐのところで、至近距離でミツバツツジが咲いてました。
檜洞丸はツツジの名所としても知られています。
トウゴクミツバツツ(写真のツツジとは違う種類)と、同時期に咲くシロヤシオが見られる、
5月や6月が特に人気な山なんですね。
ゴーラ沢出合までのハイキング気分はどこへやら、
山頂までひたすら登っていきます。
前回はハイキングでしたし、久しぶりのガッツリ登りなので疲れますが、充実感があります。
道中、ツツジ新道展望台(展望園地)があります。
少しスペースがあってテーブルが1台あるだけなんですが、富士山を眺めることができます。
木が少し邪魔してますが、天気が良ければハッキリ見えます。
この先登ってる最中に後ろを振り返ると、木の合間から富士山が見えるので、
何だか背中を押されている気分・・・・・・・・・・・・・・になりませんか?
ゴーラ沢から山頂までの登山道も、一部岩が多いところもありますが、しっかり整備されています。
比較的新しい木の階段が、随所に設置されています。
ルートの多くで、このような階段を目にすることができます。感謝しかないです。
一ヶ所だけハシゴがありました。短いので落ち着いて登れば大丈夫です。
ゆっくり焦らず一段ずつ。
上の方では、再び富士山がハッキリ見えるようになります。
毎年色んな山から富士山を見てますが、檜洞丸から見る富士山も素晴らしい!
ちなみに、今回のルート上には雪は全くありませんでした※
ですが、標高1300Mくらいからだったと思いますが、霜が降りてました。
※その年の気象条件によっては、この時期でも雪が残る場合が考えられます。
必ず最新の情報を確認してから、装備の選択及び計画を立てるようにしてください。
山頂手前では、木道が整備されている区間があります。
必死に登ってきたあとなので、とても楽に感じる木道歩き。
ちなみにここの木道区間は、バイケイソウの群生地です。
まだポツポツ生えてるだけですが、夏場にかけて木道の周辺に群生するようです。
いつかその光景も見に行きたいと思います。
そして、
バイケイソウの群生地を抜けて、ちょっと登れば檜洞丸山頂(標高:1,601M)です!
着いたー。
山頂は広くて開放感があります。ちょっとした広場って感じです。
木のテーブルもあるので、ここで山ごはんもいいと思いますよ!
山頂からも、富士山をはじめ周囲の山々が見えますが、
木の合間から見える程度で、そこまで展望に優れた山頂ではなかったです。
しっかり休憩したら、犬越路へ向けて歩き始めます。
ちなみに反対方向になりますが、山頂から蛭ヶ岳方面に少し下ると青ヶ岳山荘とトイレ(有料)があります。
「山頂は景色はそこまでだったけど、道中で富士山もバッチリ見れたし、後は下山するだけだ!」
つて感じで犬越路に向けて、急な階段を下り始めた矢先・・・・・・・・・
絶景きたーーっ!!
と思わず叫ばずにはいられない、遮るものがない大パノラマがそこにはありました!
正直完全に下山(するだけ)モードだったので、このサプライズ的な絶景はうれしかったです。
これだけ開けていると、富士山の存在感が半端じゃないです。
写真だと分かりづらいかもしれませんが、富士山の右手には南アルプスの山々も見渡せました!
ここの絶景は、間違いなくこのルート最大のハイライトです!
天気がよければ、本当に最高のローケーションですよ!
いつまでもココにいるわけにはいきませんので、下山を開始します。
富士山を左手に臨みながら、登山道を下っていきます。
日当たりがいい場所は、霜が解けて地面が少しぬかるんでいました。
山頂⇔犬越路までの区間は、岩が多くて道幅も狭いので、下山利用時は特に注意が必要です。
ハシゴやクサリが、何度か登場します。
写真だと分かりづらいですが、高度感がある下りが続きます。
このようなクサリがある岩場では、クサリを両手で強く握りしめたくなりますが、
それをするとクサリで体が振られるのでかえって危険です。
クサリは補助として捉えて、小刻みに足と手の置き場を探りながら慎重に下りていきましょう。
基本下りですが、たまに登り返しもあります。
こういう登りは短いクセに、じわじわ足にくるんですよね~。
岩場やクサリをクリアしていけば、次第になだらかな道になっていきます。
一安心。
道中に、開けたところから大室山が見れました。
中々の存在感ですねぇ。
そして、ようやく犬越路に到着です。
奥には避難小屋があります。結構キレイなつくりでした。
ここから用木沢出合方面に下ります。
犬越路から用木沢出合までは最初は再び急な下りになります。
枯れた沢を通ったりするので岩がゴロゴロしています。足の置き場に気を付けましょう。
ここら辺で登ってくる登山者数名とすれ違いました。
用木沢出合から犬越路へ登ってこられる方も、結構いらっしゃるようですね。
標高が下がってくると、こちらの方でもミツバツツジが咲いてました。
いい色。
再び沢沿いの道に出れば、あとはゆるやかな下りとなります。
橋がいくつもあって、何度か対岸へ渡りながら下っていきます。
気温も上がってきたので、気持ちよく沢沿い歩きを楽しみました。
こういう開けたところが好きです。
下りきればそこが用木沢出合です。
用木沢出合⇔西丹沢ビジターセンターまでは、約1.8km。
後はビジターセンターまで、キャンプ場横の舗装路を歩いて戻ればゴールです。
キャンプ場ではピークは過ぎたものの、桜がまだ見事に咲いてました。
まだ4月上旬ということで、花や植物はまだまだこれからって感じでしたが、
登山道に雪は一切ありませんでしたし、日中は日の光を浴びると結構暖かかったので、
春を感じられる登山でした。
沢あり、岩場あり、クサリあり、花あり、絶景あり、富士山あり―と、自然豊かなバリエーション豊富なルートで楽しかったです。
特に、山頂から犬越路へ至る道に入った直後の、開けたところの絶景は素晴らしいの一言でした。
私が今回歩いた周遊するコースは、距離がそこそこ長く(約13.5km※計測値)標準コースタイムも6時間以上で、
犬越路⇔檜洞丸間でクサリやハシゴの難所一部有りと、日帰りのコースとしてはそれなりに歯応えがあります。
脚力・体力に自信がない方は、ツツジ新道でのピストンも検討しましょう。
こちらの方がコースタイムが短くなりますし、幾分安全です。
装備に関しては、
登山靴は、岩場での安定感を重視するなら、少しソールが固いタイプがおススメです。
長距離を歩くことによる膝や足の筋肉への負担軽減のため、トレッキングポールもあると安心です。
予期せぬトラブルなどで、日没後の下山を余儀なくされた場合のために、ヘッドライトは必ずザックに入れておきましょう!
登山装備や計画について分からないことがあれば、
我々石井スポーツ大宮店スタッフまでお気軽にお尋ねください!
大宮店 會田