2018年6月4日(月)
新潟県と群馬県にまたがる、
『平標山(たいらっぴょうやま:標高1983.7m)』
『仙ノ倉山(せんのくらやま:標高2026.2m)』
へ日帰り登山してきましたので、レポートします!
◆今回の登山ルート◆
[平標山駐車場]START--(松手山コース)--[松手山]---[平標山]---[仙ノ倉山]---[平標山]---[平標山ノ家]--
(平元新道)--[平標山駐車場]GOAL
※標準コースタイム:7時間15分(山と高原地図)
平標山へは、松手山を経由する「松手山コース」と、平標山ノ家を経由する「平元新道」の2通りのルートが存在します。
両ルートを使い、周遊する形が一般的です。
私は今回、登りで松手山コース、下りで平元新道を使う時計回りのルートを選択しました。
平標山駐車場(元橋駐車場)は、100台程度止められる大きい駐車場(有料500円/1日)です。
国道17号線沿いにあるため、高速降りてからのアクセスが楽なのも魅力的。
月夜野ICと湯沢IC、どちらからでも行けますが、湯沢ICからの方が距離が短く運転しやすいと思います。
平日の早朝ということで来た時点では駐車台数は8台でしたが、
人気の山なだけに、土日を中心に多くの登山者が利用されています。
準備とストレッチを済ませたら早速出発。登山口はトイレの左横にあります。
トイレ横の登山口には看板と登山ポストがありますので、登山届は忘れずに提出しましょう。
ちなみに看板にはこう書かれています。
「ランナーの方 谷川連峰一帯は特別保護地域にしていされています!植物・昆虫の保護、登山道維持、登山者の安全確保などの為走ることは禁止とします! 」
「植物・昆虫の採取は禁止!生態系維持のためペットを連れての入山は禁止とします。」
一部のマナーの悪いランナーの所為で、こういう看板が立てられたのだとしたら悲しい限りです。
「山に入る」という点ではハイカーもランナーも同じ、ランナーも「山のルール」を理解して守らなければいけません。
共存共栄できるのが理想ですが、私もトレランを愛好する身として他人事ではないと感じました。
(もちろん私も今回は登山装備です)
・・・・・・・・・・ちょっと話がそれましたが、
登山口からちょっと進むと舗装路に出ます。
ここが松手山コースと平元新道の分岐点になるので、各々間違えないようにしましょう。
私は松手山コースですので、左折して舗装路を進みます。
後述しますが平元新道への道の一部は、薄暗いとルートが分かりづらいのでご注意を。
少し舗装路を歩くと松手山コースの登山道入り口があります。
(写真左)クマ出没注意の看板。もちろん熊鈴は用意してます。
(写真右)樹林帯の登りからスタート。木の階段もあるので歩きやすいです。
平標山・仙ノ倉山は「高山植物の宝庫」と言われており、
雪解け後の6月上旬頃から秋にかけて、様々な高山植物が登山道を彩ります。
今回はそんな高山植物たちを、写真に収めるのも楽しみの一つとして登ります。
先ず目にしたのは「ヤマツツジ」
(一応、花の名前は調べたうえで掲載していますが、あまり詳しくないので間違っているのもあるかもしれません。あしからずご了承ください)
まずは地図にも記載されている「鉄塔」を目指します。
(写真左)樹林帯の登りが続きます。地面は乾いてました。
(写真右)鉄塔周辺は開けてます。
松手山コースは、時折こうして展望ポイントが出てくるのは(精神的に)助かりますね~。
ちなみに早朝の気温は12~13℃。半袖だと立ち止まると少し寒いくらいでした。
そして、登山道に次々と高山植物が現れます。
「タニウツギ」
「ナナカマド (&虫)」
「ベニサラサドウダン」
などなど「次は何が見られるかな~?」と、実にワクワクさせてくれる登りです。
たまに石や岩があるものの、基本的には木の階段が多い歩きやすい登りが続きます。
(写真左)コース全体として木の階段が多い印象。
(写真右)[松手山]自体は小ピークなので、さっさと進みます。
松手山を抜けると開放感抜群の尾根歩きとなります。
朝早くから行動するのが好きなんですが、こういう尾根歩きは清々しい気分にさせてくれます!
振り返れば苗場山。
特徴的な山並みですね。
「オオカメノキ」
「イワカガミ」
花を探しながら歩くのも楽しいです。
次第になだらかな尾根歩きから再び登りになります。
こちらも木の階段が整備されているので登りやすいですが、脚への疲労は蓄積されていく一方です。
階段は、一歩一歩マイペースで進んでいきましょう。
木の階段をクリアすると、ご褒美と言わんばかりに「ハクサンイチゲ」の群生が待っていました。
「ハクサンイチゲ」
疲れも吹き飛びます!
そんなこんなで楽しく登れたので、割とあっという間な感じで「平標山(標高1983.7m)」に登頂!
ベンチとかはありませんが、山頂は開けています。
↓苗場山方面
↓浅間山方面
天気が変わりやすい谷川連峰の山。今日は終始晴れでラッキー!
休憩した後、
仙ノ倉山に向けて進み始めるとすぐに・・・・・・・・・・・
「きたーっ!」と心の中で叫んじゃうような、開放感のある景色が待っていました!
こういう景色にふと出会えるから、山登りはやめられないんです!
この平標山⇔仙ノ倉山のコル(鞍部)はまさに「お花畑」と呼ぶにふさわしいポイント!
「ハクサンコザクラ」
「ハクサンイチゲ」
「ミヤマキンバイ」
などなど、様々な高山植物が咲き誇っていました!!
どれも可愛らしくて癒されます。
更に進んでいくと今度は「アズマシャクナゲ」の群生に出会いました!
見頃ですかね?
一部はシャクナゲロードと化しています。
シャクナゲは見応えがありますね~。
仙ノ倉山に近づくと、一ヶ所だけでしたが「ミネザクラ」も咲いてました。
そうこうしてる内に、仙ノ倉山が目前に迫ってきました。
最後のコルを越えると・・・・・・・・・・・・
「仙ノ倉山(標高2026.2m)」登頂です!
谷川連峰唯一の2000m超えの標高を持つ山です!
その山頂からの景色は、360度開けていて好展望が期待できます!
↑苗場山方面
↓こちらは谷川岳方面。
万太郎山・谷川岳と言った谷川連峰をはじめ、左奥には尾瀬の至仏山や燧ヶ岳も確認できました !
いずれは谷川連峰主脈縦走もしてみたいですね~。
ちなみに山頂には方位盤があって、各方位に見える山が記載されています。
その中に「富士山」がありましたので、そちらの方角も確認してみたところ・・・・・・・・・
その姿を、写真に収めることに成功しました!
↑「オレの存在を忘れるなよ!」って自己アピールしているかのような姿が、何かイイですね。
平標山も展望は良いですが、余裕があるなら是非、仙ノ倉山まで足を伸ばしてみて下さい!
下山開始!
平標山手前の登り返しが、一番疲れるポイントです。
コルにはベンチがあるので、無理せず休みながら戻るといいでしょう。
平標山まで戻ってきました。
下山は平標山ノ家経由で、平元新道を使うのでまず南に進みます。
ちなみに、赤丸で囲ったあたりに富士山が確認できました。
こちらも視界が開けてて気持ちのいい下りです。
奥にポツンと見える建物が平標山ノ家です。
木の階段がメインですが、結構急なところもあるので踏み外さないよう注意して下ります。
天気が悪かったりして濡れていると、転倒が怖いところですね。
平標山ノ家に到着。
テント場(10張程度)もある小屋で、水場もあって中々快適そうです。
平標山ノ家からは平元新道に入ります。樹林帯オンリーでひたすら木の階段を下るような道でした。
松手山コースと比べると、いささか地味な印象は拭えないですね。
(写真左)こちらのコースも木の階段が整備されています。
(写真右)ある程度下ると林道に出ます。
あとは緩やかに高度を下げながら、駐車場に向かってひたすら林道を歩きます。
(写真左)単調で長い林道歩き。こちらから登ってこられる方も結構いらっしゃいました。
(写真右)ゲートを越えて橋を渡った先で、案内板に従い沢沿いの登山道に入ります。
最終的には伐採作業中?の林道みたいなところに出るので、テープを目印に進んでいけば、
最初の分岐点に合流して駐車場に戻れます。
(写真左)こちら辺は、薄暗いと道を間違えそうですね。
(写真右)駐車場に戻ってきました。車は大分増えていて、50台くらいは止まってました。
コース全体の印象としては、木の階段や木道が整備されていて歩きやすく、難所らしいところはありませんでした。
ですが、木の階段の登りは脚への疲労が蓄積しやすいので、下りの事も考えて無理のないペースで登るのがポイントです。
平標山へは、今回使った時計回りのコースが個人的にはおススメ。
途中で尾根歩きを挟める松手山コースの方が展望も良くて色んなお花も見られるので、登りに適していると感じました。
平標山から仙ノ倉山まで行く場合は、平標山手前の登り返しが結構キツイのを念頭に入れておきましょう。
私の時計での計測ですと、距離14.9kmで累積標高値は1264mでした。
標準コースタイムが7時間15分で距離も長めなので、日帰りでは中級レベルの山になります。
日帰りで登る場合は、余裕を持つ意味でもなるべく早めの出発を心がけて、コースタイムを都度確認するようにして下さい。
平標山・仙ノ倉山は開放感抜群の稜線歩き & 様々な高山植物が楽しめる見所満載の山で、楽しく登れました。
中でも2つの山を結ぶ稜線にあるお花畑は、是非一度は行ってみてほしいスポットです。
また違う季節に行ってみたいと思います!
そして、最後に
「高山植物を大切に!」
大宮店 會田