こんにちは。
8月も下旬になってようやく天候が安定してきたので、また山に行ってきました!
今回登ったのは、静岡県と山梨県の県境に位置する天子山地(天子山塊)の最高峰【毛無山(けなしやま:標高1,946M)】です。
位置関係としては、ざっくり言ってしまえば富士山の西側、朝霧高原に面してる山です。
毛無山の登山口は国道139号線からアクセスしてちょっと奥まったところにあります。
マイカー利用の場合は登山口を横手に奥に進むと20~30台くらい駐車可能な有料駐車場があります。
登山口から1.5km手前に、5台くらい止められる無料駐車場も一応ありますが、コースタイム短縮のためにも有料駐車場の利用がおススメです。
この有料駐車場は1日500円でして、駐車場入り口にある料金箱に、備え付けの封筒に車のナンバーを記入して料金を入れるシステムになっています。
車を止めたら忘れずに料金を納めましょう。
登山道入り口には大きな案内図が設置されており、案内図の下に登山ポストがあります(赤丸で囲ったもの)
黄枠で囲ったところに「傾斜が急なので、無理せず自分のペースで登りましょう」と書かれています。毛無山登山において超重要ワードです。
天気が安定してきたら、猛暑も復活したので涼しい朝早くにスタートします。ちなみにスタート時点は20℃くらいでした。
(写真左)毛無山登山口。最初は少しだけ林道歩きになります。
(写真右)昔はここら辺では金鉱石が採れたようです。その名残が今も残っています。
麓から毛無山への登山ルートは、直登する尾根コースと沢沿いを歩く地蔵峠コースの2つがあります。
今回は尾根コースで登り地蔵峠コースで下るルートにしました。という訳で登りは尾根コースに進みます。
尾根コースはまさに「直登」という言葉がピッタリの、ほぼほぼ登りっぱなしのコースです。
(写真左)しばらくは木の根が張り巡らされた登りになります。
(写真右)中々インパクトのある書き方をされてる。
尾根コースは標識が随所に設置されており、間違えやすそうなところにはルートサインがペイントされています。
見落とさないようにすれば迷うことはないと思います。
(写真左)一合目・二合目・三合目・・・・・・・九合目まで標識が設置されていますので目安になります。
(写真右)ポイントとなる地点の看板は目立つ大きさで設置されてるのも有り難いです。
こちらは「はさみ石」人一人分の幅のところを通過していきます。
ここら辺からロープが設置してあって、岩をよじ登るようなところが何度も出てきます。
ストックは邪魔になるので仕舞ったほうがいいです。
先に進んでいくと「不動の滝見晴台」に出ます。
ここからは「不動の滝」を見ることができます。
2段の滝で中々の落差があります。
ここから先は更に斜度も上がり道中に平坦部はほとんどありません。ただただひたすら樹林帯の中を登っていきます。
こういう岩は3点支持で確実によじ登っていきます。
四合目と五合目の中間にはレスキューポイントがあります。
ヘリコプター救出可能ポイントです。開けていて休憩できます。
登山口が標高約900M、山頂は1,946Mですから約1,000Mを一気に直登することになりますので、
とにかく無理をしないで、多少余裕のあるペースで登っていくことが大事です。
私も普段よりペースを落として登っていきます。
徐々に視界が広がってきますが、七合目~九合目までの区間は疲労感も相まって更にキツく感じます。
水分や行動食はいつもより多めに持参することをおススメします。
「富士山展望台」では富士山がよく見渡せます。
ここでようやく富士山が逆光になっていることに気付きます。写真だとシルエットみたいになっちゃってますね。
富士山のベストショットを撮るなら午後の方がよさそうですかね?
九合目の標識を越えた先には地蔵峠ルートと山頂への分岐ポイントと「北アルプス展望台」があり、南アルプスの山々が見渡せます。
岩をよじ登って見渡すことができます。
ここまでくれば、山頂を目指してゆるやかな稜線をあと少し登っていくだけになりますので一安心です。
そして、毛無山(1,946M)登頂!!
山頂は結構開けており、黄色い花が沢山咲いてました。
後で調べてみたらマルバダケブキという花みたいです。一部は枯れてきており、見頃はあとわずかといったところでしょう。
そして山頂付近からは、麓の朝霧高原と雄大な富士山の眺望が待ってました!
頑張って登ってきた後に待っているこの景色は格別です!逆光なのはもう諦めました(笑)
次回来るとしたら雪帽子を被った富士山を撮ってみたいと思います!そのときは時間も調整します!
ちなみに、毛無山山頂から北東方向へは雨ヶ岳への縦走路があり、そこからも富士山を眺めることができます。
折角なので少し進んでみましたが、お花も結構咲いてて蝶々やミツバチ?なんかも飛んでて賑やかな感じでした。
戻れなくなりそうなので適当に切り上げて戻ってきました。
下山は地蔵峠コースを使います。
地蔵峠コースは沢の徒渉が何度かありますので、増水時はかなり危険になります。ご注意ください。
登山道を下っていくと地蔵峠に出ます。
この看板があるところからも富士山が見渡せます。
そんでもって更に南に10分歩くとまた地蔵峠の標識があります。
看板の説明書きに書いてあったように、地蔵峠には第一と第二があるようです。
地図にはその点についての記述がされてなかったので一時混乱してしまいました。地図で言う地蔵峠は、こちらの第一地蔵峠を指しているようです。
地蔵峠から麓までの登山道は結構ガレてます。
ロープを使って下るところもありました。
下っていくと沢沿いの道に出るんですが、何度か徒渉する必要があります。
どこら辺を渉ればいいのか分かりにくいところありますので、赤テープ等の目印を見落とさないよう周囲に気を配って進んでいきましょう。
一部切り立った岩肌をトラバースするとことがありました。しっかり足場を探して進めば問題なく進めますが慎重に。
沢も増水が怖いですし、こういうところも岩肌が濡れてたら危険ですね。
大分下ってきたというところで、比丘尼(びくに)の滝がありました。
このルートは沢の音やこういった滝のお陰でとても涼しげです。
沢は水量もそれなりにあるので岩も濡れてますし、油断するとスリップしたり足元を思いっきり濡らしてしまうので注意しながら渉りましょう。
実際に渉ってみて感じたのは元々水量が多い沢なので、悪天候等で増水時は相当危険だということです。
山頂の方の分岐ポイントに注意喚起の看板が設置されているのも頷けます。決断はお早めに。
後は下りきればルート分岐ポイントに出ますので、来た道を戻って下山できます。
下山後の駐車場で気温は30℃でした。やはりこの時期は朝早くじゃないとツライところがありますね。
毛無山は日帰りの山ですが、どちらのルートを使うにせよハードな登山となります。
気軽な登山というよりかは、覚悟を持って臨む山です。
ロープを頼りにしたり、岩をよじ登ったり、沢を徒渉することもあるので装備は万全にして、登山靴も硬いタイプが岩場で踏ん張れて安定するのでおススメです。
標準コースタイムは今回のルートで5時間~5時間30分ってところです。
私は今回8月下旬に登ったわけですが、新緑や紅葉の時期に登るともっと富士山も見栄えが良くて眺めもいいかもしれないですね。
またいつか、富士山を綺麗に撮るために登りたいと思います。
大宮店 會田