東北遠征第3弾!
青森県・八甲田山に登って来ました!
八甲田山と言えば、新田次郎の「八甲田山死の彷徨」の舞台、
映画にもなった、明治35年の陸軍青森第5連隊の遭難事故で有名な山ですが…
そんな山に、前回月山で10月初めにもかかわらず吹雪を呼んでしまった、
自他共に認めざるを得ないレベルの雨男である私が行ったらどのような事態を招くやら…
よく晴れてました。
‘天気悪くて珍道中’を期待していた一部の皆様ごめんなさい(笑)。
酸ヶ湯温泉を起点に登山開始。駐車場から歩いてきて二つ目の鳥居が登山口です。
登山口の鳥居の脇に、「日本山脈縦走起点」という何やらやたらとロマンに溢れた文言が刻まれた碑が。
下山後調べてみたところ、これは昔読売新聞社が行った事業で、北はこの八甲田山、西は山形山口県の秋吉台からそれぞれ登山隊が出発し、45日かけて富士山で合流するという、本州の山々を繋ぐ大縦走が行われました。そのレポートが昭和35年に「日本山脈縦走」というタイトルで出版されています。しかし残念ながらもうだいぶ前に絶版になった本らしいです。
※訂正:秋吉台の場所を間違っていたため訂正いたしました。申し訳ございません!
それはともかく登山開始。午後から曇りの天気予報だったので、天気が良いうちに山頂に立とうと早めのペースで行きます。
少し歩くと地獄沢という沢に出ます。火山活動が活発らしく、周囲は硫黄の臭いがします。
沢の水も白く濁っていて、温泉が混じっているのだろうと思って手を入れてみたらかなり冷たかったです(笑)。
仙人岱という湿原に出ました。木道がしっかり整備され歩きやすいので、ここは走って突破。
歩き始めて1時間、早くも頂上が近づいてきたような雰囲気が。
11時前に大岳頂上に到着。雲ひとつ無い良い天気です!
360°の展望が楽しめました。北側には青森市街と青森湾、西には岩木山も見えました。
大岳を越え酸ヶ湯に戻るコースの途上、毛無岱という先ほど通った仙人岱よりさらに広い湿原を通ります。途中、急な長い階段の上から景色が一望できます。
あとはこのまま下るだけ、今回は平和で楽しい登山だったなぁ
と思ったら。
だいたい何のトラブルもなく終わる事が無いのが私の困ったところでして。
今回予定よりだいぶ早い時間に下りてきていたので、このまま温泉でのんびりするのも良いけれど、折角だからちょっと寄り道していこうと思い、
上路式としては日本一大きいという城ヶ倉大橋を見に行こうと城ヶ倉温泉へ下る分岐に入ったところ、
ほぼ廃道みたいになってました
一応、写真の中央辺りに木道が敷いてあるんですが判りますかね?
登山地図には一応はっきりした道っぽく記されてるんですけど…
それでも下りる方向としては合っているし、しばらくは藪をかき分けながら頑張って進んで行ったんですが…
両膝下までぬかるみにはまったところで心が折れました。
そういえばこの辺りって湿地帯だったっけ…
積雪期なら問題なく歩けるんだろうけど。
そんな訳でほうほうの体で元のルートに戻り、まだ何とか時間はあったので、足洗い場で脚を洗った後酸ヶ湯の温泉に浸かってバスで帰って来ました。
最後自分の気紛れのせいで大変な目に遭いましたが楽しい登山でした。
今度は冬にもまた来てみたいですね。
登山本店 宮守
10月27日追記
登山口にあった「日本山脈縦走」の本ですが、
発見しました。
半世紀以上も前の本をよく見つけられたものだと我ながら感心します。
忙しくてまだ全然読めていないですけれども。
今のところはちょっと目を通しただけですが、およそ57年前と今とで登山のスタイルや山の状況がこうも違うのかと驚かされました。
一方で、山に登りたい、山を楽しみたいという人間の情熱は今も昔も変わらないんだなぁと思います。
こんな山の楽しみ方もまた面白いですね。