山は平地と違い上昇気流が発生しやすく、突然の雨や雪に見舞われることもよくあります。
麓は晴れ予報なのに山の上は雨ということもよくあります。
山ではそのように天気が変わりやすいのでレインウェアーの携帯が必須と言われています。
今回はそんな、登山ウェアの中でも非常に重要な防水性について記載しようと思います。
防水→水を通さない
撥水→水を表面ではじく
ある程度の強さのある雨では防水機能のない撥水機能のみのウェアーでは水がウェアーの内部に侵入してしまいます。
↑石井スポーツオリジナルのPAINEゴアッテックスゼロレインスーツ
ファスナーも防水性のあるファスナーを使用した透湿性のあるレインウェアー
ゴアッテックスという素材が表生地と裏生地の間にサンドされています。このゴアッテックスのおかげで外からの雨の浸入を防ぎつつ、中の湿気を外に逃がすことができます。
ゴアッテックスはePTFEという素材を使った防水生地です。
↑石井スポーツオリジナルのPAINEゴアッテックスゼロレインスーツの裏地は縫い目がシームテープというシールで覆われていて縫い目からの浸水がないように処理されている→レインウェアーであるための条件の一つ
↑ヘリーハンセンのウインドブレイカーとその裏地の縫い目(右)ウインドブレイカーは完全防水ではないため通気性が高く蒸れづらく、行動中に快適に使うことができます。耐久撥水加工を施していますがある程度の強さの雨になれば水が内部に侵入してしまいます。
雨の浸入を防ぐためには山では防水性のあるレインウェアーの着用が必要になります。
防水性のある生地を使用したウェアーに撥水加工を施したものが登山用のレインウェアーの主流になっています。
多くのレインウェアーでは、防水性のある生地の表側に防水性はないが強度の強いナイロンやポリエステルの生地を重ねて圧着して、その表生地に撥水加工を施しています。
防水性のある生地としては、ePTFEメンブレンやポリウレタンメンブレンがよく使用されます。
表生地は防水性のない生地に撥水加工をしている状態なので、撥水性がなくなると、レインウェアーでは表生地だけは濡れますが、レインウェアーの中までは水は浸透しません。
しかし、撥水機能だけを付けたウェアーはある程度の雨になればウェアの中まで雨が浸透してきます。
ウインドブレーカーのいいところは防水性はないですが、レインウェアーと比べると透湿性が高く蒸れづらく動きやすという特性があります。
雨は降っていないが風の強い日などは、レインウェアーよりもウインドブレーカーやソフトシェルを着用した方が快適性は高いです。
以上のことから、レインウェアーは雨が降った時、ウインドブレイカーやソフトシェルは行動中に風を防ぐために着用することをお勧めいたします。
耐水圧の記載があるものは、製造したばかりの新しい状態では記載してある耐水圧だけの防水性があります。
耐久撥水とだけ記載があるものは、防水性はない可能性があります(ある程度の強さの雨では雨の圧力に耐え切れず、水が内部に侵入してきます)
ウェアーの裏側の縫い目を防水のシームテープで覆っているものは防水性のあるレインウェアーであることが多いですが、必ずしも当てはまるわけではありませんので詳しくは店頭のスタッフに相談してみてください。
ICI石井スポーツ 登山本店 土居