こんにちは、今週も山に行ってきました吉祥寺phenixコーナーの黒須です。
今回はソロでテント泊、変な動きをした台風10号(ライオンロック)の影響でずっと考えていた「雲ノ平」をとりやめ、初めて「立山エリア」に行ってきました。
天気は台風一過の快晴、風が強い日もありましたが、朝から昼まで晴れ、午後から夕方までガスが出て、夜には晴れる、といったサイクルの日が続きました。
気温も日中は15℃(+日差しの暑さ)、日が落ちると8℃前後と過ごしやすかったです。
~1日目~
東京から電車・新幹線・ロープウェイ・バスを乗り継いで室堂には午前中に到着。
初めての立山・室堂、気分が高鳴ります。
名水百選の「立山玉殿の湧水」をボトルに入れ、整備された道をゆったりと歩きます。
途中、大きな池が。
実はこの池、今回の目的の一つである「みくりが池」。
細田守さんのアニメーション映画「おおかみこどもの雨と雪」の劇中に登場する湖のモデルになった池です。
いや~~~いいですね!
テントを背負って進むこと1時間、今回3泊する雷鳥沢キャンプ場に到着です。
管理小屋で幕営料を払い、テントを設営します。
設営が終われば今日はもう自由(笑)、サブザックにカメラと水、着替えを詰めてまた室堂に行きました。
とてもいい天気、一人なので気ままにいろんな方と日本語・英語でおしゃべりしながら景色を楽しみ、帰りには日本一高所にある温泉「みくりが池温泉」に入り、ここでも談笑してからテント場に行きました。
これだけでも立山に来た甲斐があります。
初日の夕食なので生野菜・生肉を持ち込み、1人鍋。体が温まります。
満天の星空を見ながら夕食を済ませ、明日は剣岳へ行くので早々に寝ました。
~2日目~
朝方3時前に起床、カップラーメンとアルファ米、オクラを食べ、身体を温めて出発。
10時間半のコースタイム、岩場での渋滞を考え、暗いうちに出発し、日が上がる頃に岩場に着くよう歩き始めました。
暗い中をヘッドライトのみで歩いてると突然目の前でバタつくものが。。。
さすが立山です、雷鳥がいました。
空が明るくなり、一服剣からは特に慎重に進む場所が増えてきます。
岩場・鎖場はもちろん、私個人的には名もないガレ場の方が浮石も多く慎重に進んだほうが良いと思いました。剣岳登山中のこの日だけで落石を知らせる叫び声を3回聞きました、もちろんヘルメットは必須です。
滑落はもちろん、人工落石を引き起こさないよう気を張り詰めた登山をしてると、呼吸や水分・エネルギー補給が疎かになりがちです(実体験)。
より安全な場所で呼吸を整える程度でもいいので、こまめに休憩を挟むと良いと思います。
無事に剱岳に登頂できました!
剱岳は昔、測量隊が登頂できず、最後まで日本地図の空白地帯だった山です。
新田次郎さんの著書「剱岳・点の記」が有名で、映画化もされました。
山頂からは後立山連峰、槍・穂高、富士山、白山、南アルプスなどが見えました。
登り以上に気を使い、下りの名所・カニのヨコバイやガレ場を無事に越え、剣山荘まで着けば気持ち的にひとまず安心できました。
剣山荘から雷鳥沢キャンプ場までのルート上には一輪だけ咲いたチングルマ、オコジョ、そして横になるにはいい大きさの岩がありました。
早朝からの行動で疲れも伴い眠気があったので剣沢キャンプ場を下に眺めながらウトウトと、30分ほど寝てからテント場まで戻りました。
~3日目~
今日は昨日に比べるとゆっくり起き、空が白んできた頃に行動開始。
雷鳥坂を登り別山~真砂岳~富士ノ折立~大汝山~雄山~浄土山~室堂山とグルっと周回するルートです。
帰りに日本一高い温泉、みくりが池温泉に入ってからテント場に戻る予定なので少しの着替えを持っていきました。
昨日と同じ場所で雷鳥に遭遇、ここがナワバリなのかな。
別山では剱岳の雄雄しい姿が見ることができました。
仲良くなった方とも連絡先を交換(笑)、またいつの日かどこかで。
真砂岳からは岩場のルートとなるので落石等に気をつけながら行きます。
山頂まで岩場続きの富士ノ折立からは人生初・黒部湖と氷河を見ました。
立山最高峰の大汝山を無事に通過し、日本三霊山の一つ、雄山(立山)神社へ。
雄山山頂にいくには登拝料が500円かかりますが、山頂でお払い・御神酒をしてもらえました。
さてここまで順調に来ましたが雄山の下り中に問題が。
やはり山は登りよりも下るほうが難しいもので、下山に戸惑っている高齢女性がいたためサポートしながら下ることにしました。
無事に一ノ越山荘に着いた頃にはガスが。
浄土山と室堂山はガスガスの景色なので行くのをやめ、温泉でゆったりすることに。
結果としてみくりが池温泉でケーキを食べる時間も生まれたので良い決断でした(笑)
明日は帰る日、ゆっくりと炭酸で晩酌しつつ、22時ごろまで星空を見ながら3日目を終えました。
~4日目~
今日は帰るだけなのでゆっくりと日が上がるをテント場で見てから朝食。
同じテント場・同じ泊数で、歩くルートは違えどお互いテント場で帰りを気にしたり会話をした方々ともお別れでした。
テントを撤収し、少し待っているとお知り合いの方が。
何回かテント泊はなさってるのですが、テントの張り方をレクチャーしてほしいとのことなので一緒にテントを建ててから帰宅開始。
帰りはミドリガ池に寄り、逆さ立山を見てから室堂を後にしました。
最後に、今回のルートは鎖・ガレ場が多く、危険も多いルートなのでしっかりとした状況判断や経験の元で行かれると安全・楽しいと思います。
室堂バスターミナルからみくりが池周辺までは観光客も多く、温泉や雄大な風景、雷鳥やチングルマなどの高山動・植物にも出会える可能性があるので皆さん観光に訪れてみては?
【ici club 吉祥寺 phenix】黒須