2019年1月7日~8日 南八ヶ岳にある赤岳に行ってきました。
美濃戸口まで車で行きました。
美濃戸口までは凍っている場所や雪が積もっている場所はほとんどなく、スタッドレスタイヤで問題なくいくことができました。
美濃戸口から美濃戸まではチェーンあり、4WDの車は入れることもあります。
美濃戸口から美濃戸まで歩いた印象は、凍っている場所が少しありましたが、特に雪や氷は多くありませんでした。
氷のある場所はこのような状況です。
美濃戸から南沢を歩いて行者小屋に向かいました。
途中、美しい横岳や阿弥陀岳、赤岳を見ることができました。
美濃戸からは凍っている場所があったので、軽アイゼンやチェーンアイゼンがあると歩きやすいかもしれません。
左が4本爪アイゼン、右が6本爪アイゼンです。
私は今回左の4本爪アイゼンを下りで使いました。
軽アイゼンを使うと安心して歩けるので快適です。
6本爪のアイゼンはさらに滑りにくく安定感がありますが、雪や氷が少ない場合かえって歩きづらくなります。
そんな時はチェーンアイゼンや4本爪アイゼンが便利です。
4本爪アイゼンは爪の部分から着地しなければ意味がないので歩き方を意識しなければいけませんが、チェーンアイゼンは全体に爪がついているので歩き方を意識する必要がないので快適です。
4本爪のメリットは軽量でコンパクトであることと、つけやすい事です。
行者小屋はあいていませんでしたが、冬用のトイレがあり、1回の使用につき100円で使用できました。
行者小屋の気温は-11度
朝方は-15度近くになると思われます。
行者小屋の水場
↑行者小屋横の水場は凍結で使えない状況
↑行者小屋から文三郎尾根に入る入り口右手にある水場は水が出ていましたが、凍結しておりピッケルで氷を割る必要がありました。
行者小屋から文三郎尾根を歩き頂上を目指しましたが、風速20m以上あるかという強風のため、中岳との分岐から来た道を戻って下山しました。
八ヶ岳は日によってとても風が強く体感温度も下がるので、しっかりとした防寒装備を持っていくことがお勧めです。
今回私が使用した装備やお勧めの装備
↑AKU モンタニャード GTX
ゴアテックスデュラサーモとプリマロフトを使用した保温性の高い冬用登山靴
強風の吹く低温下では暖かい冬用登山靴が必要です。
保温性が高くがっしりした作りのAKU モンタニャード GTXはとても使いやすく気に入っています。
↑冬山では保温性の高い冬用登山靴だけでなく、その中に履く靴下も分厚く温かい物がお勧めです。
左の二足の靴下はファイントラックの靴下で、スキンメッシュソックスの上に靴下を重ねる二枚履きになります。
二枚重ねにすることで保温力が高くなり、一枚目のスキンメッシュソックスのおかげで、汗をかいても足をさらさらに保ってくれるのが特徴です。
二日目は私はこの二足の組み合わせで行きましたが、靴ずれもしにくい印象がありますし、足がさらさらに保たれるのでとても気に入っています。
一日目は右のFITS(厚手)の靴下を使用しました。
FITS(厚手)の靴下はとてもクッション性が良く、嵩高もあり、保温性が高く快適です。
冬山では、ソックスやインソールが湿ると足先が冷えやすくなるので、毎日乾いたものを使用するといいです。特に靴下の替えは重要です。
寝る時の分も持っていくと睡眠中が快適です。
↑アンダーウェア、左二枚が1日目に使用した、ホットチリーズのFACTOR8MERINO WOOL 上着のサムホールの作りがとてもいいです。
↑右の二枚が二日目に使用したアイスブレイカ―の上着とワイポアのタイツ
保温力の高いウールは冬山で大活躍です。
寒い環境でも汗をかきやすい人は、真ん中と右のアンダー
↑大ヒット商品のミレーのドライナミックメッシュか
↑大ヒット商品のファイントラックのアクティブスキンがお勧めです。
また、忘れがちなのがパンツ
私は一番右のワイポアのウールパンツを使用しています。
番肌面に着るものだから保温力のある素材が重要です。
アンダーの上に着る中間着には薄手のフリースと厚手のフリースを持っていきました。
保温力を微調整できて便利です。着心地もよく、冬山の中間着の大定番でしょう。
最近ではフリース以外にもお勧めの中間着があります。それは化繊のインサレーション
保温力も高く、行動中も蒸れづらいのでとても快適です。
去年ファイントラック社から左のドラウトポリゴン3フーディーをお借りして使用実験した際は、予想以上の快適さでビックリしました。
温かいのに蒸れない、いい商品です。
そして、冬山で大切なのが、アウターシェル
ゴワゴワしたはりのあるゴアッテクスプロを使用したハードシェルは風の強い厳しい環境でも、しっかり風を防いでくれて頼りになります。
上の写真はテルヌアのハードシェル上下です。
冬山で冷えやすい場所は、①足先、②手先、③顔周り
手先は温かい手袋を重ねて保温がお勧めです。
私は左三つの手袋を重ねる方法が一番気に入っています。
実際に温かく快適に感じます。
一番右のBDのソロイストのような一体型手袋も使いやすいです。
いずれにしても、手袋は入山日数分の替えや予備を持っていくと快適です。
手袋や靴下は常に乾いたものを使用する事がポイントです。
↑どうしても手先が冷える方は、極厚のミトン手袋というものがあります。
他の手袋を大きく引き離すダントツの保温力で、手先を保温することができます。
ただ、ピッケルやストックは持ちにくくなります。
↑いくら予備の手袋を持っていても手袋を風で飛ばされてはいけませんので、上のグローブキーパーを是非ご使用ください。
また、気温の低い山域では、保温のためにダウンジャケットを使用することが多いです。
私が使用しているのは↑のバランドレというブランドのダウンジャケット、ボックス構造を採用しており、構造的に素晴らしい保温力を持っています。
また、とても保温力の高いいいダウンを使用しているので、軽くて、小さくなります。
とても、気に入っているダウンジャケットです。
冬山の保温では、ダウンジャケットの上着だけではなくダウンパンツも大切です。
これがあるかどうかで冬山の快適度が全然違います。
↑バラクラバ
↑ニット帽・ネックウォーマー
また、冬山で冷える体のパーツは足先、手先、頭や顔周りです。
頭や顔を保温するためのバラクラバとネックウォーマー、ニット帽、ゴーグルは重要です。
晴れている日は可視光線透過率が低いサングラス
吹雪いている時は可視光線透過率の高いゴーグルの使用がお勧めです。
また、ゴーグルをつけると視野が少し狭くなるので、視野の広いゴーグルは使いやすいと思います。
↑眼鏡を使っている人にはこんな商品もあります。
仕様の際は目の周りに隙間があまりできない着用がポイントです。
冬山は、低地以上に気温が下がり、風などの影響で気温以上に寒くなる事があります。
晴れていればそこまで寒くない冬山も、吹雪になればとても寒くなりますので、冬山専用の万全の装備で登山されることをお勧めします。
土居 龍人