※2018年の富士山の様子です。
今年とは状況が変わっている場合がありますのでご注意ください。
日本人なら1度は登ってみたい富士山。
普段登山はしないという方でも、富士山にはいつか登ってみたいと思う方も多いのではないでしょうか。
富士登山といえば、ご来光を見るために夜中暗いうちに山小屋を出発し、大行列をなして山頂を目指すスタイルが定番ですが、
夜中に歩かなくても十分富士登山を楽しめることを知り、ご来光を山小屋で迎えてから、ゆっくり出発する富士登山を昨年やってみました。
山頂でご来光を見たい方には参考にならないかもしれませんが、富士山はこんなところというイメージにお役立て頂ければと思います。
2018年 7月19日 曇りのち晴れ
昨年は梅雨明けが6月下旬だったので、心配していた梅雨空での登山は回避できました。
1日目は富士吉田口から登り、七合目の東洋館に宿泊、15時山小屋着を目標にしました。
高速に入る扉が、富士山頂に繋がる不思議などこでもドアに見えた
8:30AM 日野インターチェンジから富士急行 富士山五合目行に乗車。
高速道路からバスに乗るという初体験。
10:30AM 富士スバルライン五合目着
すぐに登山を始めてしまうと高山病になりやすいので、
標高に慣れるため、まずはここで1時間滞在します。
着替えをしたり、トイレに行ったりして登山準備を整え、お土産屋さんをぶらぶらしました。
ここで、私の富士登山三種の神器 登場!
トレッキングポール、ハイドレーション、アミノバイタルです
店の先輩に教えてもらって、ぜひ飲んだ方がいいと勧められた アミノバイタル(通称 飲む筋肉)を歩きはじめる30分前に飲みます。
五合目登山口はとにかく凄い人混み!
11:30AM 富士登山開始
この辺りはまだ普通の観光客も多いです。
まずは六合目まで。
向こう側から来る下山者の方達の疲労度合にビックリ!
旦那さんに支えられながら、やっと歩いているような女性や、うな垂れて歩てくる人がちらほら。
この時間に下りてくる人は、おそらく夜中に出発した山頂ご来光組。
これから始まる富士登山が過酷なものになるんだと実感しました。
11:50AM 泉ケ滝の分岐着。
ここから六合目まで少しの樹林帯歩き。
7月ですが、虫はほとんどいませんでした。
虫よけスプレーも必要なし。
12:15PM 六合目(2390m)着
樹林帯が終わり、砂の登山道になりました。
観光客の方はここまで。ここから上は登山装備がないと上がれません。
ヘルメットの貸出場所、トイレあり。
落石、土砂崩れから登山者を守る防護壁が出てきました。
ここからしばらく防護壁沿いに歩きます。
この標識は救助要請の際に自分の場所を知らせるものらしいです。
看板の電話番号に電話して、場所の番号を伝える。
ここの場所はY026です。
日差しが強く、防護壁の日陰を利用して休んでいる人もいました。
少し先に休憩出来る場所があったので、荷物を降ろして体力を温存。
今まで歩いてきた道が一望できました。
晴れていればとにかく暑いです。
日よけ帽子、アームカバー、バフ、サングラスなどなど、日よけグッズは必須。
上を見上げると、山小屋らしきものが見えてきました。
13:30PM 七合目(2700m)着。
ここから八合目まで岩場歩きがスタート。
登山初心者の方にはハードに見えますが、
ゆっくり慎重に上がれば難しいことはありません。
七合目から山小屋が現れます。
景色が良くなってきました。雲がすぐ近くに。
とにかく日差しが強くて、喉が渇きます。。
ここで、私の三種の神器、2つめが登場!
ハイドレーションです。
このような道幅の狭いところでは、リュックから水を取るのもおっくうになってしまいます。
人も後ろからたくさん来るので、あまり立ち止まってもいられない。
そんな時にハイドレーションだとサッと水が飲めるので、
すぐに水分補給が出来ました。
定期的な水分補給は高山病予防にもなります。
岩場の行列
今日泊まる山小屋が見えてきました。
14:40PM 山小屋 東洋館(3000m)着
山小屋前で休憩する人達。 右の建物が東洋館のトイレ。
八合五勺まで点在する山小屋が富士登山の休憩ポイントになります。
16時を過ぎても、まだまだ人が上がってきます。
他の山域の山小屋とは違いますね、富士山ってすごい。
寝袋はノースフェイス。
体を拭いてTシャツを着替え(もちろんお風呂はありません)、宿泊する部屋でちょっと休憩。
ここ東洋館は立て替えたばかりのようで、とても綺麗な山小屋でした。
この寝袋の上が私のスペース。
昔テレビでみた富士山ドキュメント番組のイメージとは全く違い、お隣の人とも余裕あり、快適な山小屋でした。
私は一人で行ったので20人くらいの相部屋でしたが、何人かだと個室対応もあるみたいです。
晩御飯の準備風景
16:30 晩御飯
早く着いた人から、順に晩御飯です。
晩御飯はハンバーク定食。左は朝用のお稲荷弁当。
ご飯おかわり自由でしたので、大盛りでおかわりしました!
こんな山の上で温かいご飯が食べられるのは本当にありがたいです。
私は以前山小屋で働いていたので、違う山域の山小屋に泊まると、資材などどの様に上げているかなどが気になります。
小屋の人とお話しできる機会があったのでお尋ねしてみると、富士山はヘリではなく、ブルトーザーで上げているとのことでした。
ご飯もガスで炊いているらしく、ふっくら美味しかったです。
食事が終わり、テラスで夕焼けを眺めた後、夜20時に就寝。
長かった1日が終了。
富士山での夕暮れは不思議な時間でした。
実は7合目(2700m)を過ぎたあたりから、頭痛がしていました。。
荷物の重さで、後頭部が痛いのかなと思っていたんですが、
寝るときまで、ずーっとジワジワ痛みが治まりません。
今思えば、少し高山病になりかけていたのだと思います。
布団に入りながら、携帯酸素や頭痛薬持ってくればよかったかなと、、
後悔しながら眠りにつきました。。。
富士登山 2日目
2018年 7月20日 晴れ
2日目はご来光を山小屋で見て、朝5時登山スタート。
山頂に到着したあと、体力が余っていたらお鉢めぐりをして、
最低でも朝10時には下山開始を目標にしました。
4:00AM 起床
同部屋にいた20人余りの人達はみんな夜中に出発しており、部屋にいたのは私だけ!
おかげで8時間爆睡し、昨日の高山病らしき頭痛もスッキリよくなっていました。
身支度を整えて、朝食を摂り、
ここでも歩く30分前にアミノバイタルを摂取。
4:40AM ご来光
山頂じゃなくても、富士山のご来光は十分感動できました。
山中湖が見えます。
5:00AM 登山スタート。
これは前日の様子です。
東洋館は岩場の途中にあるので、起きてすぐに岩場歩きでした。。
寝ぼけ頭にはなかなかハード。
1日目に岩場より上に泊まると楽ですね。
八合目~九合目の様子。
早朝であっても、日差しが出たらとたんに暑いです。
暑さと、滑る砂の斜面に体力を奪われます。
6、7合目で元気だった登山者も、この辺りは皆さん話す元気もなく、
灼熱地獄の中、ただひたすら黙々と歩いていました。
7:30AM 九合目着
神社で軽くお参り。
山頂直下の久須志神社。ここまで来たら、山頂はあと少し。
残念ながら、2018年秋の台風でここは崩れてしまいましたね。
8:00AM やっと山頂に到着ー!
風があって少し肌寒いので、休憩中はウインドブレーカーを着用。
山頂は立ち止まっていると、やはり寒いです。
思ったよりも体力が残っていたので、お鉢巡りを決行。
トイレを済ませて、いざ富士山の本当の山頂、剣が峰へ。
お鉢巡りの正しい周り方は時計回りだそうです。
8:30AM お鉢巡りスタート。
これ、富士山の火口です!
まるで日本とは思えない荘厳な景色!です。
柵などもないので、わりと近寄ってみる事が出来ます。
まずは富士山頂 浅間神社奥社を目指します。
御殿場口、富士宮口から登るとこのあたりに出ます。
浅間神社では無事御朱印を貰うことも出来ました。
富士山の土の入った炭で書かれた御朱印は1000円と高額ですが、
山頂まで登った人しか手にすることが出来ない貴重なものなので、とても誇らしい御朱印になると思います。
浅間大社の脇に富士山頂郵便局があります
そしていよいよ剣ヶ峰へ。
向こう側に見える建物の場所が剣が峰です。
その手前の矢印の坂、ものすごく急で登るのが大変でした!
(小さい粒々は人です。)
手すりがありましたが、殆ど役に立たないと言っていいくらい、急ですべるすべる。
個人的にここが一番の難所でした。
9:30AM 日本最高峰剣ヶ峰(3776m)に登頂!
日本にいる全人口の中でただ一人、一番高いところにいる瞬間!です。
剣ヶ峰に登るのも、時期によってはだいぶ並ぶみたいですが、
この日は数名しかいなかったので、すぐ記念撮影できました。
無事、剣ヶ峰の登頂も終えて、スタート地点の吉田口の頂上に戻ります。
ところで、矢印のところがお鉢巡りの登山道なんですが、、
こうやってみると、富士山火口の景色って凄くないですか?!
ナショナルジオグラフィックな景色です。
お鉢巡りは2時間で終了。
10:30AM 下山開始
下山は体力ギリギリで写真をとる余裕がなかったので、画像がありません。
まず、下山前に砂対策として、マスクとザックカバーを着用。
敢えてスパッツは付けませんでしたが、足は真っ白、靴下の中まで砂が入っていたので、気にされる方はスパッツした方がいいです。
下山前にもアミノバイタルを摂取。
そして、ここで3つ目の三種の神器が本当に役に立ちました。
トレッキングポールです。
富士山の下山道は埋まるような砂で、足を置いたら、ズルズルズルーと足を持っていかれるような坂道が3時間続きます。
膝の負担も半端なく、疲労や転倒の予防にも持っていくと大分楽だと思います。
14:30 富士山五合目に無事に到着。
相当大変な2日間でしたが、最後までバテずに歩ききりました。
ながながお読み頂きまして、ありがとうございました!
立川店 福山