アップするのが大分遅くなってしまいましたが
2019年11月1日(金)
山梨県大月市と都留市の境にある「九鬼山(くきさん:970m)」に、日帰り登山をしてきましたのでレポートします。
マイナーな山?かもしれませんが、九鬼山は山梨百名山のひとつで、大月市が選定している富士山展望に優れた山である「秀麗富嶽十二景」の、十番山頂にもなっております。
実は、元々この日に登山をする予定はなかったのですが、
秋晴れが期待できるということで「(登らなければ)勿体ない日だ!」と、数日前に急いで計画を立てました。
①(さいたま市)からアクセス片道2時間以内(帰宅時間の制約のため)
②登山標準コースタイムが2~3時間程度の短いコース(同上の理由)
③景気がいい(折角の秋晴れなので)
という点から今回選んだのが、この九鬼山です。
九鬼山をはじめ、大月市周辺の山は中央自動車道から近い位置にあってアクセスが楽で、なおかつ富士山展望に優れた山が多いので、今回のような条件にはうってつけなのです。
※同じ山域にあって、2019年9月に登った⇒「高川山~むすび山縦走登山レポ(リンク先)」も、よろしければご覧ください。
◆今回の登山コース(池の山コースピストン)◆
(登山スペース)⇔池の山コース登山口⇔池の山⇔天狗岩⇔富士見平⇔九鬼山(970m)
[歩行距離]5.1km/[累積標高(登り)]568m※
[所要時間]1時間45分(たまに走るような”半トレラン”スタイル)
※GPS不調につき、軌跡や上記の登山データは参考値程度に捉えて下さい。
今回は諸事情により「10時30分までに帰宅しなければいけない」という制約があったため、スピード重視でトレイルランニングシューズを選択。
「走れそうなところだけ走る」と言った”なんちゃってトレランスタイル”で挑みます。
↑サロモン/スピードクロス4(旧モデル)
今回記載している[所要時間]1時間45分は(下りを中心に)時に走ったりしながらの全工程(休憩含む)のタイムですので、参考にする場合はその点ご注意ください。
(山と高原地図だと、今回のコースタイムは2時間15分となっています)
◆池の山コース登山口へのアプローチ(駐車スペース)について◆
九鬼山へは富士急行大月線の「田野倉駅」や「禾生駅」を利用した周回コースが一般的?かもしれませんが、今回は前述した時間制約もあるので、車でピストン山行可能な「池の山コース」を選択しました。
池の山コース登山口および、駐車スペースへの車でのアクセスについて簡単にご案内します。
↑大月ICを降りて、国道20号線(甲州街道)→国道139号線を南下していき、田野倉駅横を通過してから800m程先のところにある、踏切のある交差点を左折して踏切を渡り、奥にある駐車スペースへ向かいます。
↓実際に通ったルートをマップで表示してみました(国道139号線の途中から表示)
登山口を示す標識などは、運転中では確認できませんでした。
そして、コチラが今回利用した駐車スペースです(写真は下山時撮影)
駐車場というよりは道路脇にある駐車スペースと言った感じで、それなりに奥行はありますが、当日はそのうち7~8割が雑草に占領されていました。
ちなみに、電車利用の方は最寄り駅の「田野倉駅」から歩いてここまで来ることになります(駅⇔登山口まで片道15分程度)
登山口(駐車スペース)は事前情報なしだとちょっとわかりづらいので、出発前にグーグルマップやナビでルートを予め予習しておくと、当日の運転が幾分安心ですよ!(私は毎回そうしています)
それでは登山コースの紹介に入ります。
<5:36>登山開始
※実際のコースタイムも記載します(”なんちゃってトレラン”でのタイムです)
※早朝スタートですが、写真は見えやすさを考慮して、明るくなった下山時に再撮影した写真を主に掲載しています。記載している時間と明るさ等が食い違う場合がありますが予めご了承下さい。
車での帰宅時間も考慮して、今回も早朝スタートです。
日の出がだいぶ遅くなってきたためまだ薄暗くて、この時間でもヘッドライトは必須でした(6時前までヘッドライト使いました)
↑駐車スペース横の道路からスタート。先ずは道路をちょっとだけ奥へ歩いて登山口へ。
ちなみにこの写真右に写っている、駐車スペース近くにあったトイレ?は、扉が開かず使えませんでした。登山道にもトイレありませんので事前に済ませておきましょう。
駐車スペースから直ぐ先に、池の山コース登山口がありますので、標識に従い道路を外れます。
↑登山口にあった標識。
スタート時の気温は8℃程度で、風は弱いですが寒かったです。
(ブログをアップしたのが11月下旬ですので、更に寒さは厳しくなっています。防寒対策をお忘れなく!)
↓道路から外れると直ぐに沢が流れていますのでる対岸へ渡ります。
思ったより水量と勢いがあって、足の置き場に若干迷う感じでした。恐らくですが、普段はもう少し穏やかなのでしょう。最近の悪天候続きによるものでしょうかね?
↑対岸へ渡ると標識がありますので、それに従い登山道を登ります。
最初は雑木林の中を登っていきます。そこまで急ではないです。
道ははっきりしていますし、木の葉や枝が落ちてはいますが歩きやすい地面でした。
スタートしてから林の中を少し登ると・・・・・・・・・・・・・
おや?右側が明るいですね。
おぉ~!
まだスタートして15分も経ってないですが、早々に富士山展望ポイントがありました!
(上にも書きましたが、これらの写真は明るくなってからの下山時に再撮影したものですのであしからず)
いきなりの富士山展望に気を良くしたまま、更に少し登ると、
おや?また右側が開けてそうなところが・・・・・・・・・
おぉぉ~!リニア実験線+富士山!
このように、この池の山コースは道中に、富士山やリニア実験線などの施設がバッチリ見える展望ポイントがあるのが、魅力の一つになっています。
リニア見学センターも、右下に見えています!
この、「リニア施設+富士山」の景色を見たいというのも、池の山コースを選んだ理由の一つだったりします。
2カ所の展望ポイントを過ぎたら、その後も林の中を登っていきます。
傾斜はそれほどですが、木の枝が散乱しているところが結構ありますので、油断して足を引っかけて転ばないようにしましょう。
<5:57>池の山通過
山と高原地図「高尾・陣馬(2018年版)」に「池ノ山」と記載されている地点です。
↑登りから平坦部に変わったところの直ぐ左にある木に、手製の標識がありました。
その奥には三角点も確認できます。それ以外は何もないのですし景色もないため、ただ通過するだけです。
この後は一部登りはあるものの、なだらかな道が多かったのでここぞとばかりに走って進みました。朝はやっぱり清々しくて好きです。
今回のような山行スタイルでは、走れる時にだけ気楽に走ればいいのです!
<6:05>池の山・愛宕神社コース分岐通過
ここの分岐で、禾生駅を起点とした愛宕神社コースと合わさります。
九鬼山へは、標識を確認してそのまま直進して登っていけばOKです。
↑この分岐にあった標識。
電車利用の際は利用したいコースですね。
分岐から少し進むと、右手に「これより急坂 要注意」と書かれた標識がありました。
確かにここから登りは傾斜が増しますので、気合いを入れて歩きます(走りません)
更に少し進んだ先には、コース分岐を示す標識がありました。
「新登山道」「急坂登山道」と書かれていますが、実際の所は急坂登山道は道が失われていますので、ここは新登山道一択になります。
↑標識。いつからあるものなのでしょうか?
新登山道も十分急坂と言える傾斜なので、登り応えはありました。
小刻みな九十九折の登りを登っていきます。
足元はよく踏み固められていますが、ここら辺も滑りやすい落ち葉の上に足を置く際は、要注意です。
一旦傾斜が緩やかになったところで「天狗岩」との分岐があります。
標識には「眺めよし 天狗岩」と書かれていますので、折角ですから寄ってみることにしました。
↑分岐にある天狗岩への標識。左下に小さく手書きで「歩いて3分」とも書かれています。
天狗岩へは斜面を横切るように作られた平坦な道を歩きます。
↑直ぐに行き止まりになり、右手に岩がせり出したところがありました。
ここが天狗岩なのでしょう(6:16頃到着)。狭くて岩自体も平らではないので、乗っかる際は注意が必要です。
天狗岩の上からは、この日一番と言える大展望が待っていました!
素晴らしい眺めです!
↑天狗岩からの富士山方面の眺め(下山時、7時頃撮影)。左手には道志山塊(杓子山等)、右手には三つ峠山も見えています。
分岐まで戻って、九鬼山への登りを再開します。
天狗岩分岐から先の登りところが、本コースで最も急なところでした。
↑直登していきます。距離は短いのでじっくり登っていきましょう。
<6:25>富士見平到着
急登を登りきると別の尾根道にぶつかり、平坦部に出ます。
ここの直ぐ右手はちょっとした広場になっており「富士見平」と呼ばれるところになります。
↑富士見平から見た富士山。木立がややうるさかったです。
富士見平から九鬼山山頂へは、歩いて5分程度で到着します。
↑緩やかな坂を登り終えると・・・・・・・・・・
<6:27>九鬼山(970m)登頂!
山頂はそれなりに広さがありました。気温はこの日で10℃くらい。
↑山梨百名山であり、秀麗富嶽十二景の十番山頂でもあります。
標高は1,000mにも満たない山ですが、山頂からの景色は中々のものです!
北側は大きく開けており、大菩薩連邦や奥秩父、奥多摩の山々が一望できます。
↑北側の展望その①
↓北側の展望その②
奥には雲取山も見えました。
そして逆側では、樹木の間から富士山!
おぉー!
拡大!
いいね!
もういっちょ拡大!!
雲一つない秋晴れの中、雪化粧した富士山の素晴らしい景色を堪能できました!
<6:41>下山開始
いつまでも眺めていたいですが、タイムリミットがあるため下山を開始。
今回はピストン山行ですので来た道を戻るだけです。
↑山頂にあった標識。
富士見平に下りてきたら、右折して急坂を下ります。
↑ちなみにこのまま直進して富士見平から先に伸びる道を進むと、杉山新道コースで禾生駅に行けます。
今回はトレランシューズで来ているため、下りはガンガン走りたいところですが、このような急坂では落ち葉や木の根っこが滑りやすく厄介なので、無理はしません。
怪我をするリスクを考えて、トレラン装備だったとしてもファーストエイドキット(絆創膏やガーゼ、テーピングなど)は必ず持参しましょう。
下りでも、また絶景の天狗岩に寄りつつ愛宕神社コースとの分岐を抜けて、
池ノ山を通過しながら下っていって。
<7:21>駐車スペースGOAL
下りはそこそこ走ったので、あっという間でした。
「この下山時間なら(10時30分までに)帰宅は楽勝だな~」って思って車を走らせていたら、高速道路で想定外の大渋滞に巻き込まれ、結局ギリッギリになりましたとさ(苦笑)
今回は2時間を切る短い山行でしたが、随所で富士山が展望出来て、お得感というか満足感はとてもありました。
道中のリニア実験線+富士山展望や、天狗岩からの大展望は素晴らしかったです!
コースは、急坂は一部あるものの、道は明瞭で標識も充実していますし、初心者の方でも十分登ることができると思います(雪の降る時期は冬山装備を整え、経験者と登ってください)
今回は池の山コースピストンでしたが、禾生駅や田野倉駅を上手く使って周回コースを組むのも面白いと思いますし、愛宕神社コースなら杉山新道を利用して禾生駅スタート/ゴール周回も可能です。
靴に関しては、今回私はスピード重視でトレランシューズで登りましたが、急坂での安定感(特に下り)や怪我へのリスクを考えると、くるぶしまである登山靴(軽登山靴など)の方が安心です。
季節、登山計画、山行スタイルなどをよく踏まえたうえで、ご自身にとって無理なく安全に登れる、最適な装備選択をするようにして下さい。
(これからの時季は、雪への対応(アイゼン等)も場合に寄り必要になります)
ウェアに関しては、空気が澄んできて景色を楽しめる季節なだけに、展望ポイントや山頂で長時間停滞していても冷えてこないよう、防風ジャケットやグローブ、ネックウォーマー、ニット帽などの防寒対策はもはや必須の時季です。
防寒という点で言うと、サーモス山専用ボトルなどの保温ボトルに、暖かい飲み物を入れていくのもとても有効ですよ(道中には水場はございませんので準備をお忘れなく)
どのような靴や装備で登ったらいいのか判断に迷った場合は、当店スタッフまでぜひご相談ください!
大宮店 會田