蓮華温泉から白馬岳で湯快な山旅!
蓮華温泉の野湯「仙気の湯」
こんにちは!登山本店バヤシです。
9月初頭に行ってから時間が経ってしまいましたが、極上の温泉を楽しめる白馬岳のおすすめコースを紹介します。
※もう今シーズンの山小屋は営業を終了しています。
始まりは日本海!?
小谷村からガソリンスタンドを探し求めて進んでいるうちに糸魚川市街まで下りてきてしまいました。せっかくなので通称ヒスイ海岸といわれる糸魚川海岸でヒスイ探しにチャレンジ!
※この海岸でのヒスイ採取は認められていますが、山や川での採取は禁じられています。
濡れているとなんでも宝石みたいに見えますが、本物らしき石はなかなか見つかりません。地元の方にヒスイ探しのポイントを教えてもらい、ヒスイっぽい石を何個かGET!
お宝を鑑定してもらおう!
なんと先ほど拾ってきたヒスイが本物かどうか糸魚川市内にある「フォッサマグナミュージアム」で鑑定してもらえるそうです!
残念・・・ 来春までヒスイの鑑定は休止中でした!
残念なことに新型コロナウィルスの影響のため鑑定は2021年3月31日まで休止中。
しかし、館内にはセルフ鑑定コーナーがちゃんとあります!
またヒスイの事以外にも日本を2分する大断層フォッサマグナの成り立ちや白馬岳について興味深い展示がたくさん!ぜひ白馬へ登山の際は立ち寄ってほしい博物館です。
いよいよ蓮華温泉から出発!
06:30 かって日本アルプスを命名したウォルターウェストンも蓮華温泉から入山し、白馬岳へ登ったという蓮華温泉登山口。
今は車で行けるようになってだいぶ便利になったとはいえ、白馬までの長いコースタイムとクネクネと続く長い林道というアクセスから大雪渓ルートと比べるとマイナーなルートになっています。
※10月18日で蓮華温泉ロッジの営業が終わり6月までアプローチの林道も閉鎖されています。
もうもうと湯気の上がる源泉地帯の横から登っていきます!
地球の息吹を感じる温泉の源泉である火山噴気帯にはそれぞれ泉質の違う野湯「黄金の湯」「仙気の湯」「薬師の湯」「三国一ノ湯」4つの露天風呂があります。
急登を登りきると「天狗の庭」
今回相方が使用した靴はAKU「TENGU GTX」。軽量ながらしっかりした剛性とグリップ力に優れたソールが自慢のライトマウンテンブーツです。
長~い尾根を登りきると一気に視界が広がります!
12:30 もうすぐそこに赤い屋根の白馬大池山荘があります。
湖畔にある小屋ではビールなど飲み物の販売や水場もありまさにオアシス!
今シーズンは宿泊・テント泊ともに完全予約制で、マスク・消毒用アルコール・体温計を必ず持参との事でした。
※今年の営業は10月17日で終了しています
美しい白馬大池と抜群のロケーションの白馬大池山荘!
白馬大池山荘で一服後は、白馬岳を目指します!
ここのテン場は大池の湖畔でロケーションは素晴らしい!泊まってみたいなぁと思っていましたが、この後に予期せぬアクシデントが・・・
今回使用したザックはカリマー「クーガー55-75」
カリマーを代表する大型ザック。55Lから75Lまで大きく可変する容量と、使い勝手の良い大きなポケットが魅力のザックです。今回はツェルト泊ながらたんまり食料とアルコール燃料を詰め込んできました。
雷鳥坂で計画変更!
14:50 雷鳥坂を登り切ってようやく白馬らしい稜線が見えたところでアクシデント!
同行の友人が体調不良を訴えたため熟慮の末、白馬大池から間もないこともあり宿営地を白馬岳頂上宿舎から白馬大池山荘に変更することとし、友人は白馬大池へ下山。携帯が圏外のため自分は白馬岳頂上宿舎へキャンセルの連絡をするため白馬岳へ行くことにしました。
新潟県最高峰「小蓮華岳」
15:50 新潟県の最高峰でもある「小蓮華岳」2766mに到着。
ときおり小雨がぱらつく微妙な天気。ちなみに越後側からの白馬岳の呼称は「大蓮華岳」で明治頃まではこちらがメジャーな呼び名だっととのことです。
白馬岳山頂へ到着!
16:50 白馬岳山頂に到着。宿泊予定だった頂上山荘にも連絡が取れて任務完了!
たとえテント泊でも小屋に予約をしていての無断キャンセルは、マナー以前に遭難の可能性から無用な心配をかけてしまうので避けねばなりません。
神秘的なブロッケン現象!
せっかくの稜線もガスガスで眺望の無い中の登山でしたが天からのご褒美が!
ここまでくっきり見えるブロッケン現象にはなかなかお目にかかれません!
やっと白馬岳の全貌が現る!
白馬岳の越後側の呼称は「蓮華岳」といいますが、仏像の台座の蓮華の花びらのような山容を見て納得。夕日に染まりまるで曼荼羅の世界を見ているようでした。
下山もずっと同行二人!
白馬岳からの帰り道もブロッケンの影がづっととなりに寄り添ってついてきてくれました!
こんなに長時間見れたのも貴重な体験でした。昔の人が信仰登山で同様な経験をし、山に神々を感じたのも納得です。
日没後は稲妻のショータイム!
遠く南の空でひっきりなしに稲妻が光り空を染めました。
あまりにもきれいなのでしばらく見とれてしまいましたが、自分の真上だと思うとゾッとします。
白馬大池でツェルト泊!
19:30 白馬大池到着。ちゃちゃっとツェルトを張って晩御飯。
下から担ぎ上げた地酒はもちろん「大雪渓」。やっぱり地元の美味しい水とお米で作られたお酒は最高です!
朝の訪問客はハクバサンショウウオ!
0610 朝ツェルトを畳んでいるとひょっこり出てきたのが彼。
池から離れた小屋の前にも関わらず現れました。もちろん朝食のおかずにはしないで池に戻しました。
下山後は温泉のハシゴ!
1湯目は「黄金湯」
このコースの魅力は何といっても温泉通を唸らせる名湯!
熊スプレーと風呂道具を持って黄金の湯から早速風呂巡り開始です。
大自然を感じる極上温泉!
2湯目は「仙気の湯」
あるのは大自然と浴槽のみ!
そこに鮮度の高い源泉がとくとくとかけ流されている超贅沢!
エメラルドに輝く「薬師の湯」
ここだけ酸性が強く、浴槽も木ではなく岩を組んで作ってあります。
温泉の味もレモンのように酸っぱくいかにも効きそうな湯です!
三国一ノ湯はお休み中・・・
三国一ノ湯は残念ながら雨が少なくてお湯が枯れているとのこと。
最後は蓮華温泉ロッジに戻って内風呂で〆ました。登山前と登山後にたっぷりこの極上の湯を楽しめたのが今回のコースの醍醐味。
どの湯もそれぞれ個性ある湯で、それを源泉の近くでかけ流しで愉しめるという稀有な温泉は温泉通をも唸らせます。今年はコロナの影響で営業を休止し登山道も閉鎖していましたが、白馬岳には白馬鑓温泉という雲上の露天風呂が自慢の素晴らしい温泉もあります。また蓮華温泉や祖母谷温泉を組み合わせた温泉三昧の縦走ができるのが白馬岳の魅力です。来シーズンは登山への影響もなくなり、鑓温泉の露天風呂を繋げる縦走をしたいものです。
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