西黒尾根から冬の谷川岳へ!
谷川岳オキの耳(1977m)にて
始めまして!
11月より石井スポーツ登山本店よりアートスポーツ本店に異動してきましたバヤシこと平林です。どうぞよろしくお願いいたします!
今シーズン初の雪山として谷川岳へ行ってきましたのでレポートします。
日本一のモグラ駅からスタート!
12/09 08:40 始発で東京から出てきてたどり着いたのが土合駅。
谷川岳への玄関口として有名な土合駅ですが日本一のモグラ駅としても知られてます。土合駅のホームは上り線は地上にありますが、下り線のホームは地下70mにあり改札までは486段の階段と連絡通路を481m歩かないと地上に出られません。
いよいよ西黒尾根へ!
09:20 ロープウェーの駅を過ぎ登山指導所の先に西黒尾根の分岐があります。スタートからなかなかの急登!西黒尾根はブナ立尾根、黒戸尾根とならぶ日本三大急登の一つで標高差約1200mを約3.7kmの距離で一気に登ります。
いよいよアイゼン装着!
10:30 鎖場の手前でアイゼンを装着。
今回はグリベルのG12オーマチックの金属のベイルをC2NJベイルのレギュラーに交換し、前コバの無い靴に装着してみました。
アイゼンの余ったストラップは脱落防止のためフロントのベイルに結び付けて末端を処理。末端をしっかり結びつけることで最後まで緩むこともなく快適に歩くことができました。
鎖場の通過は慎重に!
何か所かある垂直に近い鎖場は鎖だけに頼ることなく、アイゼンの爪を効かせピッケルをダガーポジションで持ってしっかり体を支えながら通過します。
いよいよ谷川岳の稜線は目前!
ラクダのコブを過ぎるとやせ尾根の向こうに聳え立つ雪壁が現れます。
ところどころ雪が深いところがあり、慎重に高度を稼いでいきます。この辺りは傾斜がきつく滑落や、降雪直後の雪の状態が不安定な時は雪崩にも注意が必要です。
天神尾根では雪訓をしていました!
天神尾根では本格的なシーズンに備えて雪上訓練しているパーティーもいました。これくらいの傾斜になるとピッケルの出番ですが、天神尾根から登ってきた方でストックだけという姿をちらほら見ました。確かにストックは歩いやすいのですが、いざっというときに滑落停止などができないのでこれくらいの傾斜ではザックにしまってピッケルに持ち替えたほうが安全です。
ついに稜線に到達!
12:20 西黒尾根をようやく登り切って稜線に到達。猫の耳のように二つのピークがある双耳峰の谷川岳。手前はトマの耳(1963.2m)奥にオキの耳(1977m)の二つの山頂が見えます。
肩の小屋の指導標はカチコチ!
12:30 稜線はさすがに風が冷たく鋭い寒さでしたが、空は快晴!
山頂までもう一息です。
トマの耳(1963.2m)到着!
12:40 一つ目のピーク、トマの耳に到着。
雲は若干ありますが遠くまですっきり見えます!
次なるピーク、オキの耳を目指します!
隣のオキの耳との間は厳冬期には雪庇が発達しやすいので谷側からやや内側を歩くようにします。
オキの耳(1977m)到着!
13:05 オキの耳到着。
超快晴!超絶景!!谷川ブルーを満喫できました!!!
#アートスポーツ本店 です
本日の谷川岳は快晴❗
日帰りで土合駅から西黒尾根経由で谷川岳、天神平からは難コースの保登野沢に下り谷川温泉を満喫してきました♨️
帰りは水上駅まで全行程約20㎞歩き通しました😣#谷川岳#保登野沢#西黒尾根#雪山登山#アート本店雪山始めました#湯テルメ谷川 pic.twitter.com/tmDu4kiJA7— アートスポーツ公式 (@ARTSPORTS_1967) December 9, 2020
帰りは天神尾根を下ります!
さきほど登ってきたのが手前にあるトマの耳から伸びる西黒尾根。奥のスキー場があるのが天神尾根。さらにそのずっと奥には大きな山容の赤城山が見えます。
登山者のオアシス肩の小屋
冬季休業中の肩の小屋ですが、冬季は一部を避難小屋として開放しています。
数年前の冬、吹雪のため行動不能になった友人が無理に下山せず数日間小屋に避難していて無事生還したことがありましたが、その時は大変お世話になりました。
天神平からロープウェーと反対側へ!
14:30 下りは肩の小屋から天神尾根を下って天神平へ。天神尾根は人気のコースとあって平日でもたくさんの方がこのコースを利用していました。今回はここからロープウェーを使わずに保登野沢へ下ります。
笹と雪の凶悪コンボで本日一番の核心部!
14:50 保登野沢分岐。さすがにこの時期に誰も入っていないようで全くのノートレース。笹の上に積もったサラサラの雪は良く滑るので注意が必要です。
このルートはかっては谷川岳への一般的なルートだったのですがロープウェー開通後はマイナーなルートとなっており道も荒れ気味でした。さらに追い討ちをかけるように昨年と今年の台風で登山道が崩落するなどだいぶ荒廃しており経験者向けのルートになっています。
ただし夏に調査が入ったとのことで藪は刈り払いされており、要所にはピンクリボンの目印があるので思ったよりもルート自体はわかりやすかったのは意外でした。
ルート上に渡渉が4回!
15:40 急斜面を沢まで下ると今度は沢沿いの道になります。途中で沢を超える渡渉点が4箇所あります。冬は水量が減るので難易度は高くありませんが夏は増水に注意が必要です。台風で川岸がだいぶ抉られた箇所がありますが、濡れないで渡ることができました。
いよいよ谷川温泉に到着!
16:50 ホワイトバレースキー場のゲレンデを過ぎるとようやく車道に出ます。谷川岳を祀る富士浅間神社を抜けて間もなく谷川温泉。厳しかった山行の〆は日帰り温泉「湯テルメ谷川」!
それぞれ泉質の違う不動の湯、河鹿の湯、蛍の湯の湯の三つの源泉を楽しめるとても贅沢な温泉です。駐車場からはさっきまでいた谷川の稜線がきれいに見えました!
帰りは楽をしようとタクシーを呼ぼうとすると18時ですでにタクシーは終了とのこと・・・ 意図せず水上駅までさらに歩くことになりましたが、温泉であったまったので寒さを感じることなく歩くことができました。
19:00 水上駅到着。土合駅から水上駅まで全行程で約20kmの強行軍でしたが、今シーズン初の雪山を思う存分満喫した山行でした!
今シーズンからアートスポーツ本店も雪山用品始めました!
装備のご相談などお気軽にお尋ねください!!
アーツスポーツ本店の大型新人☆バヤシでした。