登山本店ドイです。
今回は、背中が涼しいドイターのザック、フューチュラの新旧比較をしたいと思います。
石井スポーツ登山本店ではフューチュラの新作が一部入荷しています。
今回比較してみたのは
フューチュラの新作フューチュラ32と旧品のフューチュラ30です。
新作では大きさが
旧フューチュラ30L→新フューチュラ32Lと2L増え
重さは
旧フューチュラ30(1480g)→新フューチュラ32(1440g)
と軽量化されました。
フューチュラ30(旧品)
フューチュラ32(新作)
全体的には似た作りになっていますが、大きく変更された部分もあります。
サイドのウエストハーネスのメッシュポケットが新作では網がより細かくなりました。
2気室の下からのアクセスをするジッパーが新作では生地によるかぶせがなくなりました。
生地のかぶせがあると雨により強くなるというメリットはありますが、ジッパーが引っ張りづらくなるというデメリットも出てきてしまいます。
防水性に関しては、付属のザックカバーがあるのでそれで水を防ぐことができると考えれば、より開けやすくなった新作のフューチュラの2気室の下のジッパーは改善箇所と言えます。
今回のフューチュラの個人的に最大の変更点と思われる点がこの横から見た写真に表れています。
よく見て頂くと、腰から上の部分のカーブが旧作に比べて新作では緩やかになっています。
これは、背中とザックとの隙間がより少なくなることを意味していますが、隙間が少なくなることで、パッキングのしやすさの向上と背負い心地が向上する可能性が高くなります。
フューチュラの最大の特徴は背中とザックとの隙間が他社と比べても圧倒的に開いていることで、背中の涼しさを一般的なザックと比べて向上させ、背中に汗をかきづらくしているところにあります。
ただ、背中とザックとの間に隙間を開ければ開けるほど、背負い心地が悪くなっていきやすいことと、パッキングがし難くなっていくというデメリットが生じてきます。
今回の新作のフューチュラでは、背負い心地と、パッキングのしやすさもなるべく犠牲にしないように、背中との隙間を開けすぎないデザインに変更されています。
それでも依然として、ザックと背中の隙間が最も空いているモデルは当店ではドイターのフューチュラシリーズになります。
旧作フューチュラのコードロック
新作フューチュラではメインの収納にアクセスする部分のコードロックが変更されより使いやすくなりました。
旧フューチュラ30
新フューチュラ32
背面のメッシュ部分の素材感、パット部分のメッシュの粗さが変わりました。
ウエストハーネスの内側の腰が当たる部分のメッシュもより細かくなったので、ジッパーなどがより引っ掛かりにくくなったと思います。
それ以上に最大の変更点はショルダーハーネスが新作では少し薄くなった点です。
旧フューチュラ30(1480g)→新フューチュラ32(1440g)
と容量が2L大きくなったにもかかわらず、重さが40g軽量化されているのは、このようなパーツの軽量化によるものと思われます。
ショルダーハーネスが薄くなったことで、肩のショルダーハーネスのクッション性が若干落ちた感じもします。
これは、軽量化とクッション性どちらを取るかと言う事なので、軽量性を取って少しショルダーハーネスを薄くするデザインを採用しているようです。
これに関しては好みが分かれるかと思います。
是非店頭で重りを入れてお試しください。
旧フューチュラ30
新フューチュラのラダーロックは旧品に比べて軽量化の為か小さくなっています。
チェストベルトの付け根にはサングラスホルダーが新たにつきました。
新フューチュラ32のグラブループは折り返されて縫われており、より引っかけやすくなりました。
ザックを体に引き寄せるショルダースタビライザーストラップの位置に少し変更がありますが背負い心地への影響はわかりませんでした。
ザック正面のポケットにバックルが付いていたデザインから、新フューチュラ32ではバックルがなくなりました。
ドイターのマークも新しくなりました。
フューチュラ32(新作)¥20900(税込)(2021年2月25日現在)
カラー(2021年2月25日 現在入荷カラー)
ターメリック×カリー
グラファイト×シェール
アークティック×スレートブルー
フューチュラ30(旧作)特価¥9890(税込)(2021年2月25日現在)
カラー ラバ×グラファイト
新作、旧作ともザックカバー付きです。
是非店頭でご覧ください。
かながわ山岳ガイド協会 登山ガイド 土居
メリック×グリーンカリー