こんにちは。
石井スポーツ松本店の酒井です。
2月下旬ごろ、平湯エリアの輝山(てらしやま)の北面、貝塩谷を山スキーで行って滑ってきました、その記録です。
平湯トンネルの近くに車を止め、林道を歩いていきます。
秘境で有名(?)な平湯エリアですが、今回はなんとトレースがありました。
昨日のかな?ありがたく使わせてもらいます。
林道からすぐに南向きの尾根に取り付き、急斜面を登っていきます。南向きの急な尾根。
下地はクラストしており、その上に昨夜の新雪が乗っている状態でシールが効きにくく、ちょっと嫌らしい感じ。
クトーなしでも登れましたが、後々考えるとクトー着けても良かったかも。
急斜面をクリアすると尾根は次第になだらかになり、展望が開けてきます。
山頂に近づいてくると、美しい雪の大斜面が見えてきました。
ここを滑っても楽しそうですが、硬い下地に乗った新雪で少し不安定、雪崩リスクが高そうなため今回はパス。
この南向き大斜面、パウダーも狙いたい所ですが、3月上旬のザラメ時期に良いかも?
大斜面を横目に山頂へと向かい、無事に登頂。山頂付近は樹氷のついた大きな針葉樹だらけ。
もっと雪の多い年はプチスノーモンスターに化けそうですね。
山頂からの展望は木々と雲に阻まれ、あまり見えず。ここからの穂高方面を見たかったですが、また今度かな。
山頂から北面の様子を伺います。藪の多い南向きの尾根と違い植生も疎らで楽しく滑走できそう、雪質も文句なし。山頂から東のコル方面に少し行った後、北面の貝塩谷に向かって滑走を開始します。
滑ってみると最高に軽いパウダー、そして深い。
北斜面の上部から、焼岳南西面が見えてきました。この向きから見るのは珍しいですね。
そのまま貝塩谷に向けて滑り込みます。谷は徐々に狭くなってきますが、気持ちの良いパウダーがどこまでも続いていました。
谷の中間部に差し掛かると面白いプチゴルジュ地形に変化。
今年は雪が多く問題なく通過できましたが、雪が少ない年だと面倒臭そう…。夏に沢登りにきても良いかも。
下部まで一気に滑走。
次第に谷の雪は少なくなり、左岸に移って限界まで滑っていましたが流石にウォークモードにチェンジ。
一カ所渡渉をして、右岸へ渡りシールハイクで少しだけ登り返しをしました。
後々地図と見比べると、早めに右岸に移っていれば渡渉と登り返しは要らなかったかも…
渡渉&登り返しをしたらすぐに水力発電所近くの林道に合流。そのまま林道を進んでいきます。
林道から国道に合流し、車を回収して無事に終了。
輝山北面の貝塩谷。
海から遠い山奥のド真ん中にある、海を連想させる不思議な名前の谷。
降雪が豊富な年限定のルートで、半日程度の行程なのにアドベンチャー感もあり、非常に楽しむ事が出来ました。
人気の大斜面を滑るのも楽しいですが、こういう静かなマイナールートを行くのもまた山スキーの楽しみですね。
石井スポーツ松本店 酒井