東京都奥多摩の御前岩と呼ばれる岩場に行ってきました
この御前岩は発表されてすぐにアクセス問題で閉鎖された岩場でしたが、地元クライマーの長年の交渉・岩場整備により、つい先日、実に30年前ぶりにクライミングが再開できるようになった岩場です(詳細はROCK&SNOW078を参照)
※フリークライミングにおけるアクセス問題とは、岩場での事故や騒音・し尿など、様々なことが原因で岩場が登攀禁止になることを指します
駐車場は、今回の解禁に向けて整備された奥多摩クライミングセンターの建物のすぐ下にあります
駐車代は、奥多摩クライミングセンター横の自販機に¥500に設定された飲み物を買って支払います
(奥多摩クライミングセンターと自販機)
岩場の利用に関して他と違う点は、初めての利用に登録が必要(右の木の箱で記入可)、協力金500円を払うこと、他の岩場で5.11代を安定して登れる技術があることなどでしょうか
これらの条件は、事故などが起きてまた登攀禁止にならないためには、必要な措置なのかもしれません
(奥多摩クライミングセンター前の用紙記入所)
対岸へと橋を渡り、岩場へと向かいます
(対岸の御前山へ)
(アプローチ)
整備された階段を3分ほど上がり、左にスイッチバックするとすぐに岩場につきます
まず右側に見えてくるのがドラゴンロック
ここには、つい先日登られた日本最難9a+/5.15aのMaturityがあります
(ドラゴンロック、Maturityは写真中央クラックの左面)
ちなみに岩質は鍾乳洞などと同じ石灰岩で、傾斜は105度前後
グレードに関しては奥多摩の他の岩場が辛すぎる(ルートが数値に対して難しすぎる)ため、あえて甘めにグレーディングし、デシマルグレード(5.10a…)普段使い慣れていないフレンチグレード(6a…)で表記されています。
そして左にはひときは大きいエレファントロックがそびえます
ここには西面、北面、南面とそれぞれにたくさんのルートが存在します
(エレファントロック西面)
(西面から北面を望む)
(北面の左端、カンテはアスリーツボディー7C+/5.13a)
(北面中央、真ん中がパチンコゲーム8b+/5.14a)
南面にはさらに傾斜のきつい壁が広がっています
今回自分が登ったのはエレファントロックのワガママボディ7a/5.11d
(ワガママボディ―7a/5.11d)
ルート自体が25m近く、長くていいルートでした
その他ハートブレイク6b+/5.11aや蒙古タンメン7a+/5.12aを触って終了しました
(キルフィンガー7b+/5.12c)
ルート自体は二子山よりも長いルートが多く、奥多摩というアプローチの手軽さでスケールや質ともに素晴らしい岩場だなとつくづく思いました
この岩場を再び登れるように努力してきた方々に感謝しながら、この先アクセス問題にならないように、安全などに留意しながら精一杯楽しみたいと思います
大丸東京店 鈴木