【スポルティバ】Gサミット徹底解説【登山本店】

2024-02-19

 

こんにちは、登山本店 靴担当なんばです。

スポルティバより待望の新モデル「G₋SUMMIT」

ついに入荷しました!

 

 

一体どんな靴なのか?

おすすめの使用シーンは?

サイズ感は?

他モデルとのちがいは?

本日は、そんな疑問にお答えしていきます。

 

 

商品概要

Gサミット ¥143,000(税込)  ※2024年2月時点の価格

 

アイスクライミングやビッグウォールへの登攀やテクニカルな長時間の低温環境下での登山に最適。 高所登山に適した保温性、そして厳しい気候での遠征に適した軽量で精密なダブルブーツという、2つのニーズを満たすことを目的に開発された。 取り外し可能なライナーにより、使用する地形や環境条件に応じたカスタマイズが可能。

 

ライニング: INTERNAL CORE-WRAP™ シェル構造

ソールパターン: Vibram® ICE-TECH

ゲイター: 防水ストレッチコーデュラ(ウルトラソニックウェルディング テクノロジー)

インナー: 断熱サーマルインサレーション 5mm

レーシング :BOA® フィットシステム

インソール /ラストボード :Z-Therm™ カーボン(断熱性カーボンプレート)

サイズ: 37~48

重さ(片足) :約850g(ライナー時)/ 約830g(インソール時)

ソール交換:可能

 

 

特徴

 

①ライナー/インソールで目的に応じた靴にカスタマイズ!

 

Gサミット最大の特徴は、

付属のサーマルインサレーション(ライナー)とインソールどちらを入れて履くかによって、縦走用とアイスクライミング用、それぞれに適した靴に調整できるところです。

 

 

 

〇ライナーを使用(インソールなし)

インソール使用時よりも高い保温性

厳しい気象条件下や雪山歩行など長時間の行動に

 

 

 

 

 

〇インソールのみを使用(ライナーなし)

つま先まわりの操作性や足首の可動域がUP

アイスクライミングやテクニカルルートなど

精度が要求される登攀要素が強い場面に

 

 

 

 

 

②細部までこだわり抜かれた素材・構造

 

低温下の厳しい環境にも耐えられるよう、ひとつひとつの機能にもこだわっています。

独自のオーバーラップ構造「CORE-WRAP™シェル構造」で軽量化と保温性の両立を実現。

また、登攀と歩行のバランスのとれた新ソールパターン「Vibram® ICE-TECH」を採用しています。

ゲイター部は撥水・伸縮・耐摩耗性に優れた素材を使用し、

アッパーの一部には耐摩耗の生地をTPUフィルムでさらに補強することで、より耐久性を高めています。

 

 

 

 

③進化したBOA®フィットシステムを使用

 

BOA®フィットシステムをゲイターの外側に配置、

開閉しやすいレーシングファスナーにより、

低温下でグローブを着用したままフィット感を調整できます。

 

 

少しマニアックな話をすると、BOA®のダイヤルには種類があり、

BOA®を使用したスポルティバの靴にはすべて

巻き取りパワーが強くグローブを着けたままでもフィット感を微調整しやすい

「Mシリーズ(ミッドパワー)」というプラットフォームが使われています。

今回のGサミットは、その中でも「M4」というMシリーズ最新の型が使用され、

前モデルの「M3」よりも耐久性がUPし、

ダイヤルの誤開放を防ぐ(垂直2方向でつままないと開きにくい)造りになっています。

 

 

 

 

 

おすすめの使用シーン

アイスクライミング / 3000m級稜線登山(縦走等の長時間歩行)

登攀要素を伴う登山や、厳しい環境下で長時間歩く登山に適したモデルです。

ライナーの有無で、それぞれへの使い分けが可能です。

スポルティバ他モデルとの比較も後述するのでご参照ください。

 

 

 

サイズ感は?

まず前提として、足型によってフィットするサイズは変わりますので必ず店頭でお試しください。あくまでスタッフ個人の感想として参考にしてみてください!

 

Gサミットは、ライナーとインソールどちらを使うかによって、フィット感が大きく変わるため、使用目的に応じたサイズ選びが必須になります。

クライミング時の操作性と軽量性を重視するか?

低温下での保温性を重視するか?

まずはご自身のメインの使用目的をスタッフにお伝えください。

 

登山本店靴スタッフ数名で試した結果では、

足の実寸+2cm ほどのサイズでフィットする人が多かったです。

(冬用厚手ソックス、ライナー着用時)

冬靴の中では少しきつめな印象です。

足幅広め甲高めな私は+2cmでもファスナーが上げづらく、

+2.5cmでも良さそうなくらいでした。

ただし、インソールのみにするとかかとが浮きやすいため、

アイスクライミングなどをメインにするなら1サイズ下げた方が良いかもしれません。または、靴下をもっと厚いものにするなどして調整してください。

 

冬靴は夏よりもつま先の空間が多く必要なため、

どちらにせよ、3シーズン靴のサイズよりは大きくした方が無難です。

 

たとえば

スポルティバの3シーズン人気モデル「エクイリビウムST/LT」

EU39(中厚ソックス着用)でフィットする私は

GサミットだとEU41(厚手ソックス着用)がフィットしました。2サイズアップ!

足が細め薄めな方だと1サイズアップとかでもフィットするかも。

 

色々書きましたが結局は人それぞれなので、

実際に店頭でスタッフに相談、足を計測し試着してみてくださいね!

 

 

 

他モデルとの比較

気になりますよね、

スポルティバの同クラスの冬靴「ネパールシリーズ」「Gテック」と比較しました。

 

〇登攀を伴う山行(アイスクライミング等)

Gテック>Gサミット>ネパール

→登攀要素が強い場面では、最軽量630g(片足)で

可動性も高く動きやすいGテックが最もおすすめ。

ただしGサミットのように保温性を足すライナーは付いていません。

 

〇登攀を伴わない山行(縦走等)

ネパール≧Gサミット>Gテック

→特にクライミング等はやらない方にはネパールもおすすめです。

Gテックは他2モデルよりも保温性が低くなるので、

稜線下での長時間歩行などでの使用には注意が必要です。

ネパールはBOA®ではなく普通の靴紐式で、

重さはエボ1,040g キューブ950g(片足)とGサミットよりはどちらも重くなります。

 

たとえば、冬の八ヶ岳でも

・赤岳や阿弥陀岳の雪山登山→ネパールシリーズ

・バリエーション登山&アイス→Gサミット

・アイス中心→Gテック

のような使い分けのイメージです。

 

 

おすすめシーン比較まとめ

〇ネパールシリーズ

ネパールエボ :国内厳冬期の一般縦走、北八ヶ岳など

ネパールキューブ:国内厳冬期の一般縦走、北八ヶ岳など、アイスクライミング

〇Gテック

アプローチが比較的容易な高難度アイスクライミング(米子不動、西上州など)

〇Gサミット

3000m級アルプス稜線などを含む縦走、アイスクライミング

 

 

おまけに

Gサミットの登場により廃盤となった「G5エボ」と保温性を比較すると

 

〇ライナーあり

Gサミット>G5エボ

 

〇ライナーなし

Gサミット≒G5エボ

 

と、ライナーがついたことで

G5よりもより保温性がUPしています。

 

 

長くなりましたが、

Gサミットは

国内厳冬期(3000m級)登山とアイスクライミングどちらにも使いたい!

軽さと保温性を両立した冬靴が欲しい!

そんな2つのニーズを叶えるモデルと言えそうです。

 

 

気になる方は、ぜひ登山本店までお試しにいらしてください♫

 

 

石井スポーツ登山本店 難波

この記事を書いたのは:


登山本店

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